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Movie Review 2000・5月29日(MON.)

ミッション・トゥ・マーズ

 恥ずかしながら、僕はこの手の、SFX スペクタクルものは久しく見てなかったのです。正直に告白しましょう。僕は『アルマゲドン』も『アポロ 13 』も『インディペンデンスデイ』はおろか、『スター・ウォーズ』すら見てなかったのです。では何故、突然この映画を見ようと言う気になったのか。それはやっぱり、主演の二人、ティム・ロビンスとゲイリー・シニーズの存在と、監督が、ブライアン・デ・パルマであると言うところにつきるでしょう。

 ティム・ロビンスと、ゲイリー・シニーズと言えば、演技派の俳優であることは言うまでもないですが、お互い、演出もこなしてしまうと言う才人たちなのです。出演作にあまりはずれが無いのも特徴とも言えるでしょう。そして監督のブライアン・デ・パルマ! デ・パルマと言えば僕は真っ先に『ファントム・オブ・パラダイス』を思い出すのです。そうだ! デ・パルマなら、どんな SFX 使おうが、CG 使おうが、きっと素敵なお伽噺を見せてくれるに違いない!

 そう思ったのです。そしてその期待は間違ってませんでした。今の世の中、こんな脳天気なお伽噺に酔えないようじゃ救いがないですよ。ストーリーを一言で言うならば、『2001 年・未知との遭遇』という感じでしょうか。そんなアホな、とか、いかにもな展開とか言い出したらきりがないのはわかってるんですけど、ここはとりあえず、ティム・ロビンスとゲイリー・シニーズの熱演に素直に泣かせてもらおうではありませんか。NASA の全面協力を得てこんなアホな映画を撮ってしまうのが今のアメリカの懐の深さと言えるかもしれません。

 まあ、もう少し冷静に見て思ったのは、やっぱり特撮の技術は凄いことになっているなと言ういかにもな稚拙な感想が出てきます。僕の中では、特撮と言えば、本当に馬鹿にしてもらっていいんですが『2001 年宇宙の旅』で停まってしまってるんですよ。その事を痛切に思い知らされると同時に、今更ながら『2001 年宇宙の旅』の凄さも再確認させてもらいました。儲けものの一本でした。いや、ホントだまされてみて下さい。僕の推測では、『アルマゲドン』より面白いと思います。ああ、でもこんなこと言っちゃ駄目ですね。見てないものは語れません。見て損する映画って、そんなにはないんだなとおもいました。

kawakita Original: 2000-May-29;

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