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2008年10月17日(Fri)

カレーライス 料理

株価暴落だ、不景気だ! と騒がれている中、『円高ユーロ安やんっ!』とスタンディングオベーションをしている昨今です。なので今日はカレーライスについて。


イタリアとくればイタリア料理ですが、これは問題なくおいしいです。様々な種類のパスタ、日本で食するとしたらお値段の方はいかほど…、と心配になるほど美味な(そして安価な)生ハムやチーズ。これらがけっこう日本人の舌に合う…というのは説明不要ですね。

で、私の家の話。私の奥方でいらっしゃるKKちゃんはたいへん料理好きで、日進月歩、家庭イタリア料理を習得していっておられますので、幸いなことに私は日々おいしい料理をご馳走になっています。すばらしいことです。…この段落は自慢の段落となっております。「なんだいそれっ」と思われた方には失礼しました。

イタリアにいるのなら、イタリア料理がいちばんおいしく食べられることは間違いありません。しかし、時々は日本料理(例えばOPALのタコライスとか!)も食べたくなるわけです。和食が恋しいというよりは、バリエーションの一環として。

KKちゃんは、今夜は何を作ろうかな~と迷ったときには、だいたい私に訊いてきます。「なに食べたい?」 すると私は頭の中で「パスタは昨日食べたし、リゾットも最近食べたなあ。ピザは明日食べるし。イタリア料理続きだから、そろそろ日本食でも食べてもいいか。どれでもいいけど…」と逡巡した挙げ句、無難に「カレー」 と提案します。別にカレーで無くてもいいんですけど、ほら、カレーってなんか料理、って感じがするじゃないですか。何回か連続して食べてもいいですし。

イタリアに来てからというもの、私がいつも単細胞的に「カレー」と言うものですから、KKちゃんは、私はカレーが大好きなんだという誤解をしはじめました。そして私の 「カレー」提案に従順に、結構なハイペースでカレーを作ってくれるようになりました。いつ食べてもカレーはおいしいので私としては全く文句はありませんし、歓迎すべき事態でもありました。

1ヶ月半ほど前のことです。「なに食べたい?」というおきまりの問いに対する、「辛めのカレーはどうかなっ」というこれまた気まぐれな提案を受けて、KKちゃんは日本から送ってきた“ジャワカレーの辛口”を使ってシーフードカレーを作ったのです。ジャワカレーの辛口を食べたことのある方はご存じかもしれませんが、まあ辛いですね。はっきり言って。ルーの箱の裏面に示されている辛さチャートの中ではぶっちぎりトップの「5」です。

汗をかきかきジャワカレー辛口を食べた後、そのあまりの辛さにやられてしまったのか、KKちゃんは「もう当分カレーは作らへんからっ!」 との声明を発表なさいました。上述したように私は別段カレーが大好きというわけではないので、あらそう。という程度の反応だったのです。そのときは。

ところが、それからというもの、「何食べたい?」と尋ねられて、いつもの通り「カレー」と答える都度、「カレーはしばらく作らへんっていってるやんっ!!」といきり立たれるようになってしまいました。「ほんまにカレーカレーって、カレーが好きなんやから! カレーばっかり!」とさえ言われる始末です。

しかし、誤解とはいえ、「カレー大好き人間」と思われている状態が続きますと、こちらもなんとなくそんな気になってくるものです。そう、だんだんカレーが真剣に食べたくなってきました。ところが本当に食べたいので 「ねえ、今夜あたり、カレーどうかしらね」と言っても「カレーはしばらく食べへんって言ってるでしょっ!」と、即刻却下。ぬわー。カレーが食べたいよー。ママー。

そりゃ自分で作ればいいんですけど、そうしたら「カレーが大大大好きな人」というレッテルが間違い無くビタッと貼られるであろうという恐ろしい問題が横たわっておりまして。いまの私にはこのようなレッテルを背負いつつイタリアの地で生きていく自信は無かったのであった。そんなこんなで、ルーは棚の中にしこたまあるのに作ってもらえず、という状態が1ヶ月半も続きました。

そして昨日。KKちゃんはぽつりとつぶやいたのです。「明日の夜はカレーにしようかなー」 どわー! ということで今夜はカレーなのです。ひゃっほう、あー楽しみ。

P1060482.jpgカプチーノがカレーに見える…なんてことはないです。

Text by power

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