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2016年03月11日(Fri)

R.O.D/ヘイトフルエイト etc

3月4日~3月11日

R.O.D

「伝説の紙使ひアクション」アニメ『R.O.D』全29話(OVA3話+TV26話)を観ました。
なんでこのアニメを観ようと思ったかと言ひますと、このアニメの脚本をやってゐる倉田英之といふ人が居まして、この人、本マニアであるだけではなく、映画マニアでもありまして、『映画秘宝』などの映画雑誌などでもチョクチョクみかけ、気になってゐたからです。噂によると、月に100本のDVDを購入し、200冊の本を読む・・・といふ人らしい。
こんな人が作った、主人公がビブリオマニアの女性であるアクションアニメ、となれば、如何にも面白さうぢゃないですか!
で、実際、凄~く面白かったです。

OVAの発売が2001年から2002年にかけて。で、2003年から続編にあたるテレビシリーズが放映された様で、結構古いアニメです。故に、今の目で観ると、絵はちょっと古くさい。が、そんな事はなんのハンディにもなってゐません!アニメが原初的に持つ快楽に溢れた、素晴らしいアクションシーンが満載です。監督をやった舛成孝二といふ人が、倉田英之の盟友らしく、といふ事はこの人も映画マニアなのかな?実際、実写アクション映画の様な構図・絵が頻出します。そして音楽。これが岩崎琢といふ人によるもので、これがまたラロ・シフリンといふか大野雄二といふか、60~70年代のアクション映画の様な音をやってゐまして、これがまたカッコいい!
ストーリーも、2転、3転、4転、5転・・・とするもので、ケレン味に溢れてよろしい。多少の緩さもあるのですが、それもアニメといふ特性と相俟っていい感じ。つまりは楽しさに溢れた一級の娯楽作品としてオススメ!といふ事です。
周りでアニメを観てゐる人たちにきいてみたのですが、みんなこの作品の存在を知りませんでした。忘れられた作品なのかな?いや、これ忘れられるのはあまりに勿体ない!と思ったので、ちょっと書いてみました。面白いですよー。

OVAのオープニング
テレビシリーズのオープニング
ヘイトフルエイト
タランティーノの新作「ヘイトフルエイト」をT-JOYで観ました。
前作「ジャンゴ」に引き続き、またしても西部劇なんですが・・・こらまた、えらく隙のない堂々たる映画を作ったもんだなぁー、と感心いたしました。3時間近い長尺なのですが、全く長さを感じさせない。圧倒的な映像力と緊張感で我々を雪山の小屋に閉じ込めます。その手腕は見事のひとこと。なんだけれど・・・タランティーノの“隙”や“破綻”が好きな私としては、ちょっと寂しい気がしたのもまた事実なのです。

近年のタランティーノって、どんどん巨匠然としてきてるよね。正統派っていふか。政治色が強い作品を連発してるし、西部劇も続けて2本。で、今回はさらに、幻のロードショー形式での映画を撮った、とのこと。いや、私も知らなかったんだけど、“ロードショー”って、特別な公開形態の事だったんだね、本来。ロードショー上映ができるのは、特別な映画館だけで、そこは立派な劇場。映画の前に序曲があって、間に休憩が入って、作品も3時間以上の大作。むろんフィルム上映。だから、この「ヘイトフルエイト」も、“ロードショー版”があって、それが本来の形。長さも3時間以上あるし、パンフレットも特別版がある。私が観たのは、シネコン用の縮尺版。ってか、日本ではそれしか観られないんだけど。
まぁ、かういった時代錯誤的な正統性に回帰するのって、ヲタクっぽいと言へばヲタクっぽいし、つまりタランティーノっぽいと言へばタランティーノっぽい訳で、それはそれでいいと思ふ。思ふんだけど、デビュー当初から好きだった身から言へば、なんか私の好きだったタランティーノ像と、微妙にずれてきてゐる様で、それが、なんか・・・微妙に、かう・・・靴の上から足を掻いてゐる様な・・・あぁ。
いや、いい作品ですよー。まじで、それはホント。めっちゃ面白いし。うーむ。

・・・あ、でもさういへば、同じ様な事を「ジャッキー・ブラウン」の時にもちょっと思ったかも。あれはオープニングこそ爆笑しましたが、本編はほんと隙のない作りで、ええ?タランティーノって、こんな堅実な映画作れるんや!とビックリした記憶があります。が、その後に、「キル・ビル」と「デス・プルーフ」といふ2大私的大傑作を作ってゐるので、「ヘイトフルエイト」以降にもドカーンとやってくれるかもしれません。つまりまた、トンデモナイ、ちょっと壊れた作品を作ってくれるかもしれない。さう思ふと・・・楽しみだー!

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