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2015年06月20日(Sat)

宮島/大聖院/弁天さん etc

6月12日〜6月18日

宮島

6月16日〜17日の連休を利用して、広島の宮島に行ってきました。といふのも、6月17日は宮島の弁天さんの年に一度の御開帳の日なのです。まぁ、6月17日がちゃうど店の休みの日に当るといふのも珍しいので、行っとくかー、宮島はシーズンオフなので安くで行けるしなー、となった訳です。

確かに、シーズンオフ。前回来た時に較べても、人の数が圧倒的に少ない。着いてすぐに(宿に荷物を置いた後)、とりあへず厳島神社に行ったのですが、ここもガラガラ。やー、ガラガラの厳島神社って気持ちがいいわー。
その後、ブラブラと大元公園に行きました。ここまで来ると、誰も人が居ない。居るのは鹿ばかり。それも大量に居ます。ここは厳島合戦の跡地らしいのですが(血佛池とかある)、その様な凄惨な雰囲気は微塵もなく、深閑とした清涼の気に満ちてゐます。川がサラサラトクトクと流れ、樅の大樹が枝を拡げ、その間を日光がキラキラ光りながら落ちてきて、我々を森の奥へ、山の上へと誘ひます。我々も調子に乗って、わーいわーいとドンドン歩を進めてゐたのですが、このままでは山の頂上まで行ってしまふ、なんといってもここは、弥山登頂のルートのひとつ「大元コース」なんだから・・・と、私が最初に我に返って、そのままどこまでも行きかねないトモコを引き止めました。こんな風にして、人は神隠しに合ふんではなかろか、などと思ひつつ。
その後、宿に帰って夕飯を食べ、温泉に入り、部屋のベッドに寝っ転がって本を読んで過ごしました。家から持ってきた鎌田東二「場所の記憶」。確かこれには、弥山登攀の話が載ってゐたはず、明日の弥山行きに備へて・・・と読み始めたら、弥山は弥山でも、こちらのは奈良の弥山登攀の話だった!あっちゃー。

大聖院

さて、弥山登攀。前回はロープーウェイを使って途中まで登り、後は徒歩で頂上まで登った訳ですが、今回は違ふルートで登らうと。弥山には公式(?)のルートがいくつかあり、それぞれのコースの途中にお寺などがあって、どのコースも捨て難ひのです。今回、我々は大聖院コースといふのを辿る事に決めてゐました。大聖院といふお寺を通る訳ですが、ここの奥の院に行ってみたい!とトモコが言ふもので。しかし・・・大聖院の奥の院は結構離れた所にある。ここにも行くなら、かなりの時間がかかる。我々の足なら、8時間くらゐかかるかも・・・といふ事で、時間が足りない。うーん、どうするか・・・と悩んでゐたら、トモコが非公式情報をゲット。その情報と裏技の併用で、我々は約5時間ほどで大聖院コースを廻ったのでした。わはははー。
奥の院は、ああ、やっぱこんな感じなのねー、と一種のデジャブ感に襲はれる場所。こことそっくりの場所、知ってるよねー、うーん、鞍馬山?とか。
ちなみに“我々”といふのは、私とトモコとポー社長の事なのですが、ポー社長もしっかり奥の院でお参り。般若心経を唱へてきました。
しかしながら、大聖院は本殿が凄かった。ここは奥の院と違ってほぼ山の下なので誰でも簡単に行ける所なのですが、なかなかに素晴らしい所で、エンタテインメント精神爆発!なのです。チベットの砂絵曼荼羅や、ダライラマが奉納した“観るだけで解脱できる!”金ぴかの仏像や、明治天皇の御真影が飾ってあり、お布施をすればサイン入りのダライラマのポストカードが貰へて、真っ暗闇の中を手探りで進む胎内巡りや、境内には沢山の建物があるのですが、それぞれバロック気味で見てゐて楽しいし、どこでもあがれて二階にまであがれて、そこからは白糸の滝を含め絶景が見える・・・など。御祈祷もやってくれるのですが、それも太鼓や鉦をふんだんに使ったノリノリのもの。もともと真言密教系はエンタテインメント性が高いけれど、適度の鄙びた感じと猥雑な感じがミックスされていい感じ。満足度が高いです。
にしても・・・やっぱ山道は大変。蛇とか出るし。虫も大量に居る。公式ルートとはいへ、そこまで整備されてない道も多い。そんな所を、ビーチサンダルで登ってくる白人とか、どーなんだろ、と思ひます。パンイチとかね。日光を舐めたらあかんよ。トモコとか全身包んでるのに。まぁ、さすがに熱くて死にさうになってましたが。
そんなこんなもありつつ、それでも山登りは楽しいと思ひました。

弁天さん

で、肝心の弁天さんなのですが・・・これが、なんつーか、完全に町内のお祭りです。我々の感覚でいへば、恵比寿さんのお祭りみたいな。町内の人が集まって、おみくじがあって、色んな店が出てる。なんか食べ物とか振る舞はれて。つまり、あんま他所ものが来る様な祭りでもないと思ふのですが、でも、まぁ、昔は秘仏であった弁天さんの年に一度の御開帳ともなれば、我々の様な好き者が全国から集まってきたりする訳です・・・で、この“好き者”にも色々な種類が居ましてですねぇ・・・。
はっきり言ってしまへば、スピ系。ここにも、大聖院にも、たくさん居ました。ほとんどが女性なのですが、まぁ、たまらん感じです。スピリチュアル界では有名なのかもしれないですねー、この弁天さんの御開帳。
この弁天さんを拝むには、結構並ばないといけません。ただでさへ人数が多いのに、お寺の方々の仕切りが悪くて・・・って、別にお寺の人たちはこんな仕切りに長けてなくても一向に構はないのかもしれませんが、なにせ我々は京都から来てますから。京都の坊さんは仕切りがうまいからねー。それもどうかとも思ふけれど。
とにかく、結構長々と並ばされるのだけれど、スピ系の人たちがさぁ、結構長いの、拝んでる時間が。もう、必死の形相でうぁーと拝んでるのみると、みっともないから止めなさい、と突っ込みたくなります。まぁ、本人たちの勝手だから、別にいいんだけど・・・他の人の事も考へてくれー。
弁天さん自体は、思ってたより小ちゃくて可愛い。割とフツーの感じ。考へてみれば、そらさうかもしれない。秘仏は、秘されてこそパワーを発揮する。御開帳時には・・・パワーなんてないかもね。
なんとか帰りの船に間に合って、無事に帰途につけました。

150620.jpgポー社長@大元公園

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