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2010年12月22日(Wed)

サントリーミュージアム(天保山) アート

サントリーミュージアム「天保山」が閉館する・・・と聞いて、慌てて行って参りました。
さうか、閉館するのか。16年間やったといふ事だけれど、ここは開いた時の事も覚えてゐるし、港といふ場所、安藤忠夫の建物、なんかもなかなかグッドで、辺鄙な場所にも関はらず頑張ってるなぁ、と密かに気に入ってゐた所だったので、残念な気持ちが大きいです。ま、そんな事いひながら、私自身も最近は御無沙汰だった訳ですが。
最後の企画展示は「ポスター天国」。もともとここは、グランヴィルコレクションといふポスターコレクションを核にしてできた所らしく、言はば原点に戻った企画展といふ事になるでせう。
様々な想ひを抱へながら、雨のそぼ降る中、トモコと共に足を運んだといふ次第です。

雨、だからでせうか。最後の企画展だといふのに、人は少ない。
まづは、IMAXシアターに行きました。さう、ここは全国でもいくつかしないIMAXシアターがあるのです。IMAXシアター・・・とは、要はスクリーンもでかい!フィルムもでかい!(70ミリ!)映画館な訳ですが、普通の映画館に較べて段違ひに臨場感がある・・・といふ代物です。その上、ここのIMAXシアターは世界的にも最大級の大きさらしく、さらにそこでかかってゐるのが3D!3Dなんて・・・と、日頃はバカにしてゐる私ですが・・・。
参りました!こら凄い。深海の生物のドキュメンタリー映画だった訳ですが、顔にかかるかと思ってつい顔を引いてしまふほど打ち寄せる波、無数と思へる程の数の烏賊の激し過ぎる交尾、それらがどんどん卵を生んで、生んだ端からバタバタ死んでいく壮絶な様、それを食べに集まってくる海の生物たちのお茶目さ、華麗なる伊勢エビの脱皮、可愛らしいサメの赤ちゃんの誕生、襲ひ来る巨大ヒトデの来襲から逃げ惑ふ無数のちっちゃなクモヒトデ・・・と、素敵な映像の数々が大迫力で私を取り巻いて、わー、素敵だー、と、すっかり満足しました。あー、面白かった。これで500円とは安いな。

ポスター展の方は、ロートレック、ミュシャあたりから、最近のベネトンまで、どこかで目にした有名ポスターがずらり。カッサンンドルのあれや、サヴィニャックのこれ、ポール・ランドのそれや、ソウル・バスのほら、それとか、むろん柳原良平のあれやこれや、ロシア構成主義にバウハウス、ポップアート、サイケデリック、映画のポスターにオリンピックのポスター、企業広告に戦意高揚ポスターと、ポスターの歴史総ざらへ、といった感じです。
400点の展示・・・といふ事だけれど、意外と少なく感じました。絞ったテーマがないからかな。先日、国際美術館でやってゐた横尾忠則のポスター展の方が、観ても観てもある!どんだけあんねん!といった感じで良かった様な。ま、かういった地味溢れる感じも、最後の企画展には相応しいかもしれません。

ここは途中で休憩所みたいな所があるのですが、そこにはソファがあって海が見えます。かういった場所があるのも、この美術館の良い所です。
そこから大阪の海を眺めながら、やっぱこの後は9階のスカイラウンジに行って、ウイスキーでも飲んで帰るかぁー、などと考へてをりました。サントリーだけに、ウイスキーが飲める所も、ここの良い所だったんだよねー。

ここは来年から大阪市のものになるさうですが、どうなるんでせうか?良い形になれば、と思ひます。

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