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2010年03月16日(Tue)

シャーロック・ホームズ 映画

MOVIXにて、「シャーロック・ホームズ」(ガイ・リッチー監督)を観ました。

・・・・・・などと書くと、なんか最近映画ばかり観てるなぁ、と思はれるかもしれませんが、まー、たまたまです。なんか波に乗ると、あれよあれよと観てしまふ。乗り損ねると、何ヶ月も観ない。結果として、年間通しての本数は毎年そこまで変はらない、といふのが例年のパターンでせうか。

そんな事より、ホームズです。映像がね、ちょいガチャガチャし過ぎなのが個人的には苦手だったのですが、映画そのものは、そんな事があまり気にならないほど面白かったです。なんつーてもホームズの造形がいい。筋肉ムキムキの肉体派なんだもの。

ホームズといへば、私は小学生の頃に子ども向けにリライトされたシリーズを読んだくらゐなのですが、その時のイメージは、頭も良くてスポーツ万能・シュッとした英国紳士、といふものだったはずです。が、もしかしたらこれは怪人二十面相シリーズの明智小五郎のイメージが混じってゐるかもしれません。
それが長ずるに及び、阿片中毒のホームズ、といふイメージが入ってきて、ホームズといへば部屋に籠って阿片をやりながら怪しげな実験と思索を繰り返してゐる、といふものに変はっていったのです。ま、子ども向けのリライト作品には、阿片中毒の事なんか書かないだらうなー、うむ、これこそ正しいホームズ像か、と私は勝手に思ひ込んでゐたのですが、それを見事に打ち砕くインパクト!
ストリートの賭けボクシングに出て大男を叩きのめしたり、高い所から飛んだりと素晴らしいアクションを披露する一方で、部屋の中は本や資料や実験道具で雑然とし過ぎてゐて汚い汚い!そこに何日も閉じこもったりと奇人変人振りも遺憾なく発揮、他人に対してはK.YといふよりA.K.Yな迷惑な御仁。一言でいへば“ボンクラ”といふのがそのイメージでせう。なんと言っても、頭悪さうなんだもの。それが、いいねー。
相棒のワトソン君はジュード・ロウが演じてゐるのですが、これもいい。私、初めてジュード・ロウをいいと思ひました。

ところでこのなかなか素敵なホームズ像。どこまで原作からかけ離れて自由奔放にやってゐるのか、と思ってゐたら、意外や結構原作に忠実らしいんですね。雑誌やネット上でこの映画について書かれた文章を読んでゐると、「こんなホームズあるか!」といふ声はあまりなくて、みんな「さういへばホームズって肉体派だったよな」みたいな事を書いてゐるのです。なにより驚いたのが、この映画の中でホームズはヴァイオリンをギターの様に爪弾いてゐるのですが、これも原作から忠実に採られたものだといふこと。うーむ、あれは絶対、映画のキャラに合はせてわざとやってゐると思ったけどなぁ。(ちなみにこの話は、キネ旬で川本三郎氏が紹介してゐました)

そんなこんなで、もしかしたら新しく定番のホームズ像が出来上がるかもしれないこの映画。是非、シリーズ化を希望したいです。ってか、すでに続編への伏線は張ってあったけどねー。
ただし、次回はできればもう少し、ガチャガチャしない映像でやってほしいなぁ・・・・・・。

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