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2009年04月14日(Tue)

文楽 歌舞伎

本日は私の4月最後の休日です。
確かに、まだ二日、定休日である火曜日は4月にあるのですが、どちらも野暮用で埋まってゐるので、遊べるのは今月は今日が最後。私は、何日も前から本日どうするか、といふ事で頭を悩ましてゐました。悩み過ぎて、頭が痛くなり、危うくせっかくの休日を寝て過ごすはめにもなりかけました。何をそんなに悩んでゐたのか。それは、本日、「都をどり」に行くか、「文楽」に行くか、といふ事なのです!

・・・ま、この日記のタイトルを見たら分かる様に、結局、文楽に行ったんですけどね。

文楽は、中学か高校の時に授業の一環として1回、そして(トモコによると)あと一度、行ってるらしいんだけれど、全く覚えてゐない・・・。と、そんな体たらくで、要するに文楽の魅力を今までは全く分かってゐなかった訳ですが、今や私も一端の歌舞伎ファンである事だし、今観れば絶対に面白いはず!といふ確信を日々強めてゐた所なので、満を持しての観劇と相成った訳なのです。
ーで、やはり、メチャメチャ面白かったー!

人形とは凄いものです。例へば、大人がいくら話しかけても臍を曲げてしまひ相手にならない不機嫌な幼児でも、ポー店長が話しかければ、ニッコリ笑って答へます。声は私の裏返った変なものであったとしても、ちゃんとポー店長とは会話するのです。その時、私の方はちっとも見ず、ポー店長の顔を凝視してゐますが。
かやうに、人形は、未だ世間的なルールや偏見に毒されてゐない幼児の原始的な魂にストレートに響くものがあるのです。それは呪術的、魔術的な力と言ってよいでせう。世の全ての人形、及び人形劇の魅力とは、そこら辺にあるのではないでせうか。
文楽も同じです。我々が世間的な約束事や偏見に囚はれてゐるうちは、なんだかしっくりきません。なにせ、人形の後ろに黒ずくめで顔を隠した人や、裃を着た人が居て、明らかに人形を操ってゐるのですから。それが、劇の進行とともに徐々にその違和感が消えてゆき、といふ事は世間的な約束事や偏見から解放されていき、気がつけば我々は生々しい魂の劇を経験してゐるのです!これはインスタントにミラクルな体験といへるでせう。

今回の演目は義経千本桜の通し。我々は夜の部、3段目と4段目を見たのですが、歌舞伎との対比もあって非常に面白かった。四の切は、歌舞伎に負けず劣らずケレン味に溢れてゐて、嬉しくなりました。ラストは宙乗りまであって、圧巻でしたよー。

ところで、我々の行ったのは雨の平日。さういふ事もあってか、お客さんの数が少なかった。特に、若い人たちの姿が見えない。こんなに面白いのに、あまりに勿体ない、と感じました。
歌舞伎に較べると、一等席で5200円と値段もグッと安いし、幕見なら、なんと1000円! 幕見席は一番後ろですが、劇場がそんなに広くないので、一番後ろでも十分です。
ベッチが以前、会社帰りにフラッと寄って、一幕だけ見たりしてゐましたが、そんなのも素敵ではないでせうか。

せっかくの上方の誇る芸能なんだし、もっと盛り上げたいですねー。

Comments

投稿者 akira28000 : 2009年04月26日 17:57

文楽を見て、何が悪い! ということで
わたくしも文楽を見てきました。よ。

午前の式三番叟と千本桜の初段~二段目で
なんと言いますか、ハマりそうな予感がしています。

歌舞伎に見られる各役者の間延びしてしまうような見せ所や、お客に媚びたような面白くもないチャリ場が一切ないので、純粋に作品・言葉と太夫の語りが楽しめました。

なんといいますか「楽しめた」というより「沁み入る」という表現の方が近いです。
これからの時代は文楽で間違いないでせう!

投稿者 店主 : 2009年04月27日 10:59

akira28000くん こんにちは!

たうたう、akiraくんにもきましたか、文楽。

未確認情報ですが、ウノピョンも文楽へ、といふのもあります。他にもウエナカさんがはまりつつありますし、もしかしたら、今年はくるかもしれません、文楽。

ま、オパール周辺だけかもしれませんが。


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