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2009年04月04日(Sat)

謀略くさい 憂国

高橋洋一氏が捕まりましたね。私、びっくりしましたー!

スーパー銭湯(?)に夫婦で出かけた時に、脱衣所で他人のお金と時計を盗った、といふ容疑らしいですが・・・・・・、う〜む、あまりに謀略くさい。
ニュースでは、本人も容疑を認めてゐる、と報道されてゐますが、まー、マスコミはいつも警察発表垂れ流しですからね。こんなものは、全くあてにはなりません。

高橋氏といへば、そのあまりに激しい官僚批判で有名になった人です。霞ヶ関の埋蔵金の存在を世間に知らしめた事によって、財務省から「三度殺しても殺し足りない」とまで言はれた人です。となれば、んー、普通に考へて、言論弾圧ですよね、これ。小沢の事件に続く、あまりな官僚の暴走に、私は戦慄を禁じ得ないのであったー!

ところで、高橋氏は、小泉政権下で郵政民営化を推し進めた第一人者です。といふ事は、謀略を仕掛ける側に居た人なのですが、今回の事件は・・・、切り捨てられたのかな、高橋氏。どうもこの人、自分がどういふ位置に居て、どういふ流れに巻き込まれてゐるか、といふ事が全く分かってゐない人の様ですから。典型的な、視野の狭い学者さん、といふ感じでせうか。

高橋氏の書いた本で「さらば財務省!」(講談社)といふのがあります。これは小泉改革に如何に自分が関はる様になり、改革を推し進めていったか、を書いた本なのですが、これがなかなか面白い。私は、この本の中で高橋氏の展開してゐる論が正しいのかどうか、よく分かりません。経済の話はややこしくて、よく分からないのです。が、さうではなく、この本を読むと、高橋氏が如何に小泉・竹中チームにピックアップされ、利用されていったか、といふのがよく分かるのです。そして、その事を本人が全く分かってゐない、といふのがまた、面白いんですよねー。
要するに、高橋氏はもともと郵政民営化に非常に都合の良い理論を考へてゐたんですね。そこで、竹中平蔵に目をつけられ、うま〜く釣られて、利用された、といふ事です。本人は、小泉や竹中に心酔してゐる様ですし、自分の考へた理論が正しかったから、郵政民営化は成った、と思ってゐる様ですが、とんでもありません。理論が正しいとか正しくないとかは、あまり関係ないのです。政治の世界の戦ひにおいて、理論など武器のひとつに過ぎない。その事が、学者気質の高橋氏には、よく分からなかったんでせうね。

この「さらば財務省!」といふ本は、表面上は高橋氏の自分自慢(自分が如何に賢いか)が無邪気に述べられてゐるのですが、それでゐて、読む人が読めば、高橋氏が如何にコロリと騙されてゐるか、が非常によく分かって、そこがなかなかに面白いのです。

ひとつ引用してみませうか。104ページ。郵政民営化に関して。
「本当に偶然で不思議なものだが、振り返ってみると、誰かが仕組んだようにことがうまく進んでいった」
・・・・・・それはもちろん、誰かが仕組んでゐたんだよ!

まぁ、この様に政治の流れが読めない高橋氏だからこそ、やり過ぎちゃって、切り捨てられたんでせうね。基本的にとても純情でいい人なんでせうが、ねー・・・、はははー。

なんて、笑ってる場合ぢやない!謀略、断固反対!!

Comments

投稿者 マツヤマ : 2009年04月17日 23:53

以前に合成界面活性剤をよく知るため、簡単な有機化学の本を読んだのですが、学者というものはそれが毒か薬かということは問題ではないんだな、なんて思いました。よく知るためには批判本や肯定本のように私情をはさまない教科書的な本を読むのがいちばん良いと思ったのですが、そういう批判も肯定もしない学者がメーカーに利用され、毒が薬として売られている昨今です。売国でも救国でもないエコノミストが学者としての名誉欲だけに翻弄されてけっきょくは売国側に利用されてしまうんですね。学問というのは学者にとって武器ですから、悪用されないようにしっかり護らなければならないと思うんです。身の回りのことは全て嫁さんに任せているような研究バカが無意識のうちに核兵器を誕生させたり売国政治に手を貸したりするんですね。悪気がないということは迷惑なことです、まったく。

投稿者 店主 : 2009年04月18日 02:21

マツヤマさん こんにちは

やはり、必然に従って生きる、といふ事でせうか。かういった人たちは、様々な欲望や過去や未来に振り回されて、きっと必然に従って生きてゐないのでせうね。

・・・お借りした本、ただいま読んでゐます。

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