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2007年07月01日(Sun)

デジタル放送 憂国

 2011年にはテレビ放送が全てデジタル放送に代はるさうですね。それに伴ひ、今のテレビではアナログ放送しか受信できないので、テレビを見たい人はテレビをデジタル放送対応のものに買ひ替へなければならないとか。いやー、大変ですねー、私はテレビを見ないから関係ないですけどねー、ハッハッハ! などと余裕をかましてゐたら、とんでもない! 私の様にテレビを見ない人間にも大いに関係がある事が分かつてしまひました。

 そもそもなんでデジタル放送に変へる必要があるのか? それが時代の趨勢だから…といふ説明は訳が分かりませんが、要するにアナログ放送よりはダントツに放送できる情報量が増える様なんですね。だからすでにデジタル放送に切り替へてゐるヨーロッパでは、多チャンネル化を謳つてゐます。なるほど。チャンネルが増える、選択幅が増える、といふのは良い事ですね。それなら、一応分からないでもない。

 しかし、日本では多チャンネル化にする予定はないさうです。まー、日本のテレビ局は碌でもないですからねー、一般大衆の利益のために、自分たちの利権を手放す訳がないでせう。それに、多チャンネル化となれば、国民洗脳装置としての威力が落ちますからね。

 それでは日本はどういふ理屈でデジタル化を正当化しようとしてゐるのでせうか。それは、ハイビジョン化、なんですねー。ハイビジョンにするには、従来より多くの情報量が要りますからね。んー、しかしねー、テレビのハイビジョン化なんて、みなさん望んでゐますか? そら、画面がキレイになるのは良い事でせうが、多大な犠牲を払つてまでテレビ画面をキレイにしたい、と思つてゐる人が、一体何人居るといふのでせう。さう、問題はこの“多大な犠牲を払つてまで”といふ部分です。当然の事ながら、放送のデジタル化には多大な犠牲がつきまとふんですねー。

 要するに、デジタル化にはお金がかかるのです。デジタル放送は、衛生放送にするのが常識らしい。それが、一番安く、確実にできる。が、それでも200億円くらゐかかるさうです。しかし! しかしですよ! 日本では、なんとこれを地上波でやらうとしてゐる様なのです。地上波でデジタル放送をやるとすれば、軽く一兆円を超えるお金がかかるとのこと! なんで、こんな無駄な事をするのか。それはもちろん、政治が絡んでゐるからです。

 何故、デジタル放送を地上波でやるのか。それは、地方局を守るためです。地方局は、どこもかしこも赤字経営で、キー局からの補填を受けてゐます。そんなお荷物なのに、なんで潰せないかといふと、テレビの地方局といふのは、地元の政治家の選挙民洗脳ツールのひとつだからなんですねー。テレビ放送といふのは免許制なので、地方局も大抵誰か政治家に口をきいて貰つて、出来上がつてゐます。ので、それは利権化し、その政治家のお国入りを放送したり、と、政治家の宣伝ツールとなつてゐるんですね。それを、政治家のみなさんは失ひたくない。だから、地方局が完全に不要になる衛星放送は避け、莫大過ぎるお金がかかる地上波でいく様に、ごり押ししてゐるのです。

 では、そのお金はどこから出るのか。むろん、政治家の都合でやる訳ですから、国費投入! ですよ。わー、こんな無駄遣ひをして増税をするのを止めろー! これ以上、消費税を上げるなー! ……と、思はず叫んでしまつたといふ次第なのです。

 この様に碌でもないテレビのデジタル放送化ですが、たつたひとつだけ希望がある。それは、デジタル放送切り替へを機会に、みんながテレビを見るのを止める事だ! …ッて、そんな事になる訳がないですかー。

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