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2007年04月21日(Sat)

第十五回 歌舞伎鑑賞教室 歌舞伎

 南座にて「第十五回 歌舞伎鑑賞教室」。自由席で2000円。行つてまいりました。

 これは初心者の方に気軽に歌舞伎の魅力に触れて貰おう、といふ企画の様で、最初に歌舞伎に関する簡単で趣向を凝らした説明があります。次に実際に軽い演目をひとつ披露する、といつたもので、なかなか人気がある様です。本日も大盛況でした。

 さて私はもちろん初めての「歌舞伎鑑賞教室」だつた訳ですが、非常に楽しめました。なんと言つても前半、つまり解説部分が良かつたです。落語家の桂九雀さんが解説をされたのですが、廻り舞台を回して普段は見えない舞台セットの裏を見せてくれたり、セットの組み方を簡単に実演してみせてくれたりと、サービス満点。喋りも軽妙で、分かりやすく面白く歌舞伎について説明してくれました。

 さういへば中学生の時にこの様な伝統文化教室みたいなのがあつたなァ、私の場合は文楽でしたが、あの時は面白さが全く分からなかつた。といふか退屈して寝てた様な気がする。周りの友人は騒いで怒られてゐた様な気がする。今みるとこんなに面白いのに、やはり今の中学生もこの「歌舞伎鑑賞教室」を観ても退屈するのであらうか? と、37歳にして歌舞伎の魅力に囚はれてしまつた私は思ふのでした。

 実演は片岡進之助丈と上村吉弥丈による「京人形」。しかし、これが、また……し、し、しんのすけ〜! と、思はず唸りさうになりましたよ、私は。

 いや、知らない人のために説明いたしますと、片岡進之助丈は上方歌舞伎の名門松嶋屋の御曹司でありながら、そのやる気のなさで広く知られてゐるのです。ベッチによると“歌舞伎をやるサーファー”と言はれてゐる様で、確かにとても歌舞伎役者には見えません。私は今まで何回か舞台で観てゐましたが、いつも名前は大きい割に出番が異様に少なく、その出演時間の短さでやる気のなさを実感するのみ、といふ形だつたのです。それが本日、前から3列目でじつくりと彼の演技を観ることができて…、た、確かにビックリ! 旦那の素人芸、といふ趣きです。こ、こんな事でいいのかー! と席で悶へさうになりました。いくら初心者向きとはいへ、いや、初心者向きだからこそ、キチンとしたものを見せるべきだと思ふのですが。こんな事で、歌舞伎の魅力が伝はるかなぁ……。

 ま、キャラクター的には面白いと思ふんですけどね、進之助。名前もいいし。

 し、し、しんのすけ〜! 、てね。

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