幽霊絵馬 ［京都］
昨日のことだが、トモコがネットを見て居て、昨日今日の二日間（8月22日23日）だけ、革堂といふお寺で幽霊絵馬の公開がある、といふ情報を得た。一年でこの二日間しか公開しない代物なのださうだ。これは、何かの縁か？ と考へた我々は、普段よりかなり頑張つて早起きして革堂へと向かつた。公開時間は16時半まで、と書いてあつたからだ。
16時前に寺町にある革堂に着いた。余裕だ、完璧だ、と自画自賛しながら宝物館へと足を向けたのだが、どうも館内が暗い。扉も閉ざされて居る。あれ？ ここぢやないのかな？ とウロウロして居たら、尼さんが声をかけてきて「もう終はりました」と言ふではないか！ ええー！ まだ16時前なのに。
「今日は15時前に終はりました。残念。また来年きてね」
ガガーン。15時前ッて…。ま、ネット上の情報を信じた我々が悪いとはいへ、あまりに早い様な気が。茫然としながらも、とりあへずお賽銭をあげたりしてゐる我々をみて可哀相に思つたのか、その尼さんが幽霊絵馬の写真を見せてくれ、その絵馬についてのお話をしてくれる。
「……と、まァ、そんな訳やな。おふみさん（だつたかな？ 幽霊になつた娘さんの名前です）も、あんたらに会へなくて残念がつてるわ。また、来年きてな。おふみさんも待つてるし。」
さ、さうですか。来年、来られるかなァ…。にしても一年先とは、なんとも呑気といふか。
いや、我々がセコセコし過ぎて居るのかもしれません。
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