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 Diary 2005年1月23日(Sun.)

あだな

 Tくん働き始めて二日目。が、どうにもTくんでは具合が悪い。何かよい呼び名はないだらうか? オパールの周りにゐる人たちを参考に、綽名を考へてみる。

 まづオイシン。これは要するに姓名を縮めて綽名にする、といふ方式である。勝新太郎がカツシン、小沢健二がオザケン、となるのと同じである。オイシンは本名が、オイボレタ・シンダロウなので、オイシンとなつた訳だ。これで行くと、Tくんは……縮められない! “T”一文字なので縮められないのであつた。

 では次にハッサクさん。これは自分の好物が綽名になつた、といふパターンである。ハッサクさんは「船中八策(センチューハッサク)」といふ高知の地酒が大好きで、学生時代は毎晩浴びるやうに飲んでゐたことから、「ハッサク」と呼ばれるやうになつたといふ。他にも「センチュー」や「アルチュー」などとも呼ばれてゐたやうだが、詳しいことは分からない。で、このやり方でTくんの綽名をつけてみやうと、Tくんに好物をきいてみた。

「酢豚です」

 スブタくんか…。一寸イマイチだな。

 POWERくんのパターンで考へてみやう。これは名前の一部を外国語化する、といふやり方である。POWERくんは本名を力道山といふのだが、その“力”を英語化して“POWER”とした訳である。同様にTくんでこれを行ふと、“T”を日本語化して“茶”。チャくんか…。加藤茶、といふのがあるけれど、やはり呼びにくいなァ。

 それではババさん方式だ。これは、そつくりな有名人の名前を拝借する、といふもの。ババさんの場合は…一目瞭然、漫画家の馬場のぼるにソックリなのだ。ババさんを見た人はみんな「馬場のぼる」にソックリ! と言ふ。子供は「あ、『11匹のネコ』の人だ!」と大騒ぎするし、大人は「マンモスの絵を描いてください」と言つてサイン用紙を渡してゐる。それほど似てゐるからこそ、綽名にもなつたのだが、さて、それではTくんは誰に似てゐるのだらうか?

「あ、実はボク、大学で呼ばれてゐる綽名がありまして、それがその方式です」

 なんだ、すでに綽名があつたのか。で、何て言ふの?

「リーです」

 リー!? …誰それ?

「えー、分かりませんか? ほら、あの、アチョー! といふ…」

 あー、分かつた。郷ひろみの元奥さんか。んー、確かによく見れば……チットモ似てないッて!!

 うーむ、綽名どうしやうか。

小川顕太郎 Original: 2005-Jan-23;