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 Diary 2005年2月11日(Fri.)

A DAY "IN" THE LIFE OF MR. CAPONE-E

 DVD『A DAY "IN" THE LIFE OF MR.CAPONE-E』を観る。これはチカーノラッパーMR.CAPONE-Eとその仲間たちの様子を収めたものだが、内容はといふと、題名が示すがごとく、彼らの日常をテキトーに撮つてテキトーに繋いだ、ユルユルのシロモノである。まァ、このテのインディー作品にありがちなものなのだが、これはこれで“RAW”な感覚が横溢してゐて、ファンにとつてはなかなか楽しめるものとなつてゐる。

 さて、MR.CAPONE-Eはギャング出身のラッパーである。故に、今もギャングの連中と交流があるらしく、そのテの連中がワヤワヤと出てくるのだが、彼らがまた凄いのだ。何が凄いッて、まづルックスが凄い。全員坊主頭で上半身裸で出てくるのだが、頭から首、腕、背中、胸、腹、とビッシリとタトゥーが入つてゐる。私は思はず、耳にもちやんとタトゥーをいれないと持つていかれますよ、と言ひさうになつたのだが、こんな冗談は通ぢないかもしれない。少なくとも、日本語で言つても通ぢないだらう。また、彼らはギャング同士で交はす、いはゆるハンドサインをやたらとキめまくるのだが、これも凄い。自由自在に素早く、パッパッパッと手の形を変へるのだ。これで意志の疎通が図れる。きつと、言葉が不自由なのだらう。……と、かういつた冗談も通ぢなささうだ。やたら拳銃を振り回してゐるし、銃弾でボコボコに穴の空いたクルマも出てくる。恐い。

 しかし、なにも強面一辺倒の人たちではないのだ。ニコニコとして陽気で、人の良ささうな一面も垣間見える。きつと冗談も好きだらうと思はせる。冗談で人を殺したりしさうだ。彼らと冗談対決をしたら、確実に私は負けるだらう。負けてもいいから、生きて帰してほしい。

 ちなみにMR.CAPONE-Eが昨年出したアルバム『ALWAYS & FOREVER』は傑作であつた。MR.CAPONE-Eは、冗談でなく才能のあるアーティストなのだ。命を落とすことなく、末永く活躍してほしい、と切に思ひます。

小川顕太郎 Original: 2005-Feb-14;
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