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 Diary 2005年2月4日(Fri.)

東京へ、その前にイタリアへ

 タカハシくん来店。タカハシくんはとうとう東京のイタリア料理店への就職が決まつたさうだ。おめでたう。が、少し寂しくなるなァ。

 それで、現在の店を2月20日まで勤めた後、次の店に行くまで約一月あるのだが、その間にタカハシくんはイタリアに行つてくるさうだ。ッていふか、私が是非行くやうに薦めたのだが、なにせ次の店ではまた下積みからのスタートらしいので、当分の間はまともな休みもとれず、海外旅行なんてとんでもない! といふ事になるだらうから、この絶好の機会に「憧れの地イタリア」を覗いておくのもイイんぢやないか、と思つたのである。このアイデアを聞いて、タカハシくんは興奮した。行く! 行く! と騒ぎ出したのだが、すぐに不安が頭を擡げてきたやうである。もちろんタカハシくんは海外には行つたことがない。そして、ビビりである。

「正直、恐いです」

 大丈夫だつて、行けば感動の方が大きいから。イタリアはいいぞー。

「でも、周りはみんな外国人なんですよね!」

 当たり前やん! …いや、でもイタリアにはウジャウジャと日本人がゐるから、さうでもないよ。それにツアーなら、添乗員さんもゐるし、問題ないよ。まタカハシくんは向かうでレストランに行きたいだらうから、問題と言へばそれぐらゐかな。そこだけ頑張らないと。

「それなら大丈夫です。イタリア語が喋られなくても、メニューを指させばいいですから」

 ん? メニューはイタリア語で書いてあると思ふが、読めるのか?

「あ! さうか!! ダメだ!!!」

 ……大丈夫かなァ。でも、ま、タカハシくんは日本語も不自由だしな。日本にゐても外国にゐるのと一緒、外国にゐても日本にゐるのと一緒、だよ。だから大丈夫。いつもと同じ感じだと思ふよ。

「さうですね。良かつた。これで安心して行けさうです」

 …ほんまに、通じてないし、日本語も。

 なんにせよ、こんなタカハシくんに、周りにゐたみんなは事前の予習として色々なものを薦めた。ババさんは映画『イタリア旅行(ロッセリーニ監督)を。オイシンはゲーテの『イタリア紀行』を。そしてトモコは『SAS特殊部隊式・実践格闘術ハンドブック』を。

 ちなみに私からのアドバイスとして言ふが、その今見てゐる「プラダ・グッチの旅」といふツアーは止めておきなさい。

小川顕太郎 Original: 2005-Feb-4;
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