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 Diary 2004・9月25日(Sat.)

華氏 911 について

 ババさん来店。映画『華氏 911』について話す。

「どうでしたか?」

 んー、まァ、面白かつたんですけど、全体的にチョットゆるいと思ひました。風刺もギャグも中途半端で笑へない感じだし。

「さうなんですよねー。やはり、あれは、かういふ事を言ふのもなんなんですけど、かなり低いところにレベルを合はせてゐると思ふんですよ。マイケル・ムーア自身はもうチョット分かつてゐると思ひますよ。でも、アメリカの国民に分からせるにはねー、あれぐらゐにしないとダメなんぢやないですか」

 なるほど、とにかくブッシュを次の選挙で蹴落とさう、といふ事ですか。やはり 100 %プロパガンダ映画だな。でも、まァ、ババさんは高く評価してゐるみたいなんで言ひにくいんですが、やはり私は、『10 ミニッツ・オールダー』のスパイク・リーのやつがダメなんですよ。民主党のプロパガンダみたいで。で、それに比べると、『華氏 911』は同じアンチ・ブッシュのプロパガンダとは言へ、民主党への加担みたいなのが感じられなくて、そこには感心したんですけど。

「それはねー、スパイク・リーは黒人だから仕方ないんですよ。民主党支持を鮮明にしないと。で、マイケル・ムーアは『緑の党』を支持してゐる人間だから、民主党も嫌いなんです。だから、民主党への加担もなく、ブッシュを批判できる、と」

 うーん、さうだつたのかー。…『緑の党』がどうなのかは置いといて、マイケル・ムーアの立場ッて、社会的弱者に拠つて権力を撃つ、といふものだと感じたんです。私はそれは正しいと、まァ、個人的には一番共感できるやり方なんですよね。なんとなく、マイケル・ムーアは単なる愚鈍な左翼なのかと思つてゐた私は、自らの偏見を反省しました。

「さうなんですよ! マイケル・ムーアは正統な社会主義者なんです。ホラ、映画の最後にもジョージ・オーウェルの言葉を引用してゐたぢやないですか。……にしても、アメリカといふのはつくづくトンデモナイ国だと思ひましたねー。分かつてゐたとは言へ、やはり改めて背筋が寒くなりました。だいたい現職の大統領や政府関係者が軍事産業に関はる会社に在籍して、戦争すれば自分達も儲かる、といふ構図はムチャクチャぢやないですか! モラルもヘッタクレもないですよ。」

 いはゆる「利益の抵触」といふ奴ですね。「利益の抵触」は腐敗の温床、といふのは、政治学のイロハだと思ふんですけどねェ。といふか、そんなもん、常識で考へてもダメでせう、普通。まァ、多分、戦争すれば国自体も儲かるし、それで景気が良くなるからイイと、本人達は景気対策のつもりでゐるんぢやないですかねェ。

「いや! あいつらはそんなこと考へてゐませんよ! 国民のことなんて考へてゐない! 自分達が儲かればそれでイイんです。金、金、金、金のことしか考へてゐません!」うーむ、さうですか。

 大統領選、どうなるんでせうか。

小川顕太郎 Original: 2004-Sep-27;