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 Diary 2004・9月22日(Wed.)

台湾旅行の話

 ババさん来店。先日台湾に旅行に行つてきたババさんに、その話をきく。

「いやー、台湾最高! どこいつても食べ物がオイシイといふのはイイね。お茶も美味いし。…それにしても、台湾に行つてみて、つくづく日本といふのは中国の文化圏の辺境にある蛮族の国、と実感したね。建国以来、ズーッと、つい最近まで中国の属国だつた、といふ事実が身に染みた。とにかく台湾に比べたら、日本はうすい、うすい! 中国の文化を薄めた感じがプンプンして、街並みまで退屈に見える。」

 確かに、看板とか、明らかにつまらないですよね、日本のは。私も、書をやつて、篆刻をやつて、上海に行つて、台湾に行つて、としてゐると、つくづく日本といふのはシナ文明の 1 バリエーションに過ぎない、と実感します。今は、まァ、アメリカの属国で、アメリカ文明の圧倒的影響下にありますけどね。薄めたシナ文明を、アメリカで割つた感じですか。

故宮博物館では、豚肉が凄かつた! 神技のやうなもの凄く繊細な細工物が大量にある中で、唯一手をいれてゐないのがこの豚肉だ! ッて、いふか、石なんですけど、もうどこから見ても豚の角煮ソックリなんですよ! この豚肉(石、つまり玉)と白菜(これも玉)が故宮博物館の最高峰、といふ事は世界の最高峰だ! と、言ひ切る愛国心溢れるガイドさんも凄かつたです。中華思想とか、分かるやうな気がします。だつて、本当に凄いもの」

 うーむ、なるほど。

 ちなみに家に帰つて、私が故宮博物館で買つて来たパンフレットをみると、たしかに豚肉は『肉形石』として載つてゐましたが、それによると少し手は加へてゐるやうです。かういふ自然な外形や色をうまく利用した彫り物を、「巧彫」といふさうですが、確かに、これ、本物の豚の角煮にしか見えません! メチャ美味さう。私が行つた時は、白菜も他の所に貸し出してゐたぐらゐだから、肉形石もなかつたかも。覚えがありません。ガクッ。

 で、ババさんの話を聞いた影響で、今日は家に帰つてからコーヒーではなく、台湾で買つてきたお茶を、久しぶりに飲んでみた。うまい。何でこんなにうまいのか、と不思議に思ふほど、うまい。BGM として、ヒップホップをかける。チョット昔の、懐かしの G-RAP 。RAY LUV の『FOREVER HUSTLIN'』。カッコイイ。なんでこんなにカッコイイのか、首を傾げたくなるほど、カッコイイ。お茶とヒップホップも、案外合ふもんだ。

 …それにしても、私ッて、日本人だなァ。

小川顕太郎 Original: 2004-Sep-24;
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