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 Diary 2004・10月4日(Mon.)

大江慎也

 寝た、寝た。11 時間も寝てしまつた。これでも無理して起きたのだ。まだ自分もこれほど眠ることが出来るのかと、思つた。トモコはさらに 2 時間ほどしても起きないので、これも無理に起こした。仕事があるからね。

 雑誌「en -taxi」が大江慎也の特集をしてゐた。ダサい。これだから福田和也(とその一派?)はダメなんだ、とうんざりした。大江慎也が復活したのは知つてゐた。フジロックで、ルースターズとしてやつたんでせう? ま、それは別にいいんだけど、ッて云ふか、関係ないッて感じだけれど、それを、こんな雑誌がこんな形で取り上げる、といふ事がたまらなく醜悪だ。

 また、中に収められた福田和也の文章が酷くて、どう贔屓目に見ても、高校生が書いた作文より以上のものとは思へない。酷い。……ルースターズが傑出したバンドであつた事は、その通りだ。大江慎也が一時期凄かつたのも、事実だらう。しかし…。大江は、ルースターズを抜けたあと、しばらくダラダラと活動を続けてゐた。引退と復活を何度か繰り返しながら。私はその時期の大江にも少しばかり付き合つてゐたが、それは酷いものだつた。小さなライブハウスで見る大江は、(アルバム『pecurior』で復活した頃には)病こそ全快してゐたものの、全く生彩を欠いてゐた。同時期の花田の奮闘振りに較べれば、いや、較べるまでもなく、完全に終はつてゐる人だつた。この時期の大江について、今回の特集ではほとんど触れてゐない。からうじて福田和也が「大江は、ルースターズを抜けてから、五枚ほどレコードをだしていて、コンサートを見にいきもしたけれど、あまり生彩がなく、しばらくしてまったく話を聞かなくなった」と書いてゐるぐらゐだが、五枚のアルバムと云へば、大した時期である。ルースターズ時代でも、フルアルバムは 4、5 枚ぢやないか(12 インチやミニアルバムに素晴らしい奴があるけれど)? とすれば、この時期を無視するのはフェアぢやないだらう。また、私の記憶違ひでなければ、アルバム『pecurior』の時も、ones といふバンドを率ゐてアルバムを出した時も、「あの大江慎也が復活!!!」とメディアでは騒がれたはずだ。そしてその度に、落胆の度合ひが深まるばかりであつた。それが今回、多少ブランクが長かつたとはいふものの、また性懲りもなく復活したからと言つて、何を騒ぐことがあるのか。ルースターズ再結成だから? そんなみつともない事はやめてほしい。いや、本人たちが何をしやうと勝手だが、それを 40 歳を過ぎた大人が騒ぐのは、凄くみつともない。その行為が、自分達の鈍さ・老ひを表してゐることに、なぜ気がつかないのか。

 …アリャリャ、興奮してしまつたよ。…いや、まァ、ほんとの事いへば、どうだつてイイんだけどね。

小川顕太郎 Original: 2004-Jan-6;
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