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 Diary 2004・11月26日(Fri.)

悪い奴

 イチモトくん & T.WOODSくん来店。「レゲエやヒップホップのファンには悪い奴がゐるでせう。それが苦手なんですよ。ボクは悪い奴嫌いですから」とイチモトくんは言ふ。悪い奴? そんなのソウルファンにもたくさんゐるんぢやないか?

「いや、それは『悪い』の質が違ふんですよ。なんていふか、ソウルファンの『悪い』はセコい! なんか哀しい! それに較べて、レゲエやヒップホップのファンには、なんていふのか、『悪い』ことが格好いい、みたいな価値観があるやうな気がするんです。それがイヤで。」

 ううーん、それはねェ、レゲエやヒップホップが現役のストリートミュージックだからだよ。現役のストリートミュージックは不良性が強いからねェ、どうしても『悪い』ことに憧れる若者を惹きつけるんだ。それに較べて、ソウルは半ば骨董品、ジジ臭い趣味に堕してゐるところがあるから、セコい・哀しい人々が集まるんぢやないか。『悪』に憧れる若者には敬遠される、と。でも、もともとソウルも強烈な不良性を秘めた音楽だし、昔はさういつた『悪』に憧れる若者を惹きつけてゐたと思ふけど。で、今もその時の「魂」を持ち続けてゐる人も、中にはゐるんぢやないか? 数は少ないだらうけど。イチモトくんのは、『悪』ぢやなくて『若さ』に対する嫌悪だよ、多分。『悪』に憧れる心を完全に否定してしまつたら、ソウルは分からないと思ふよ。

「うーん、さうですか。…ところで、2年程前ですが、大阪のゲーセンで不良に絡まれたことがあるんですよ。ボクがゲームをしてゐたら、なんか訳の分からない奴がやつてきて、先輩が呼んでゐるから来い! とか言ふんです。先輩ッて、お前も知らないのにそんな奴のこと知るか、と思つて適当に断つてゐたら、そんなら先輩呼んでくるから待つとけ! とか言つてどこかに駆けていつたんです。ボク、その時にヒラノさんのノーザンの7インチとか持つてゐたから、これどうかされたらたまらん、と思つてソッコウ逃げましたよ。やつぱ、悪い奴は嫌いです。」

 なるほど。

お知らせ
本日から当分の間、金曜日のオープン時間を16時とさせていただきます。よろしくお願ひいたします。
小川顕太郎 Original: 2004-Nov-28;