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 Diary 2004・11月20日(Sat.)

99

 イチモトくん来店。「最近はボクが常に金欠だといふ認識がかなり広まつたやうで、各所でレコードの値段を負けて貰へるやうになつたんですよ。それで、その浮いたお金でとうとう砥石を買ひました。これまでは皿の裏で研いでみたりしてゐたんですが、やはり上手くいかなくて、刃がボロボロになつてゐたんですよ。でも、これでバッチリです! 鶏肉も切れるやうになりました。次は、一寸いい包丁が欲しいですね」と語る。ちなみにイチモトくんは、実はソウルより紅茶にうるさい、と自ら公言するやうに、紅茶好きである。それで、基本的には浮いたお金で紅茶を買つてゐるやうだ。今日も「一寸いい」紅茶葉を買つて、ゴキゲンであつた。

 ベッチ来店。本日はアキラ28000との「第2回歌舞伎フォーラム」。一緒に歌舞伎を観て、その後酒食をともにしながらあれこれ語る、といふ趣旨のものだが、二人とも基本行動がひとりで、普段は歌舞伎はひとりで観に行つてゐるものだから、また別の楽しみがあるのだらう。大阪松竹座にて、「先代萩」。どうだつた?

「もう、泣きました。今回は良かつた。結構他の人たちもみんな泣いてゐました。」

 うーん、行つてみたい。

 タカハシくん来店。英語で数を数へられないことが判明。ッて、タカハシくんの場合、容易に予想できたことではあるが。一応、「15」を「ファイブティーン」と言つたこと以外、19までは数へることは出来た。でも、「20」がわからない。うーむ、ちなみに「100」は? ときいてみると、もうビックリしたやうに身体を弾いて目を大きく見開き、そのやうな問ひがこの世にあつたといふこと自体が信じられないといつた様子で、しばし硬直。「え? 100? 100ッて、英語で100なんて…わからない、きいた事もない」と苦悶したあげく、「あ、あ! でも、99ならわかります。ナインティーナイン!」と答へた。ううむ、それは、芸人の名前だからだな。

 小谷野敦がどこかで、英語の文章を音読できた時点でその人はインテリ(だから英文を何度も読んで暗記するのが英語習得の早道、みたいな勉強方はインテリ向け)、みたいな事を書いてゐたが、さうかもしれない。英語の文章を音読できない人は、案外多い。もちろん、タカハシくんも音読できません。それでも、タカハシくんは近いうちにイタリアに行つて料理修行をしたいと、料理店で働く傍ら、NHKのイタリア語講座でイタリア語を勉強してゐる。果たして、大丈夫なのだらうか?

小川顕太郎 Original: 2004-Nov-22;