京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > Diary > 04 > 1115
 Diary 2004・11月15日(Mon.)

寒いから

 冬になれば、といふか寒くなれば、気分は沈みがちになるし、活動力も落ちる。昔はそのやうな事はなかつたと思ふのだけれど、歳をとり、自然の影響を受けやすくなつたのだらうか。まづ、睡眠時間が長くなる。寝てゐると、いつまで経つても起きる気にならないし、起きてゐる時は、常に眠いやうな気がしてゐる。そして気分は、冬期鬱症といふのが最近は取り沙汰にされてゐるやうだけれど、別に鬱といふ程のことはなくて、それでも軽く嗜好の変化をもたらすくらゐの落ち込みはある。やうである。

 具体的には、音楽に関して言ふと、スロー〜ミッドの曲ばかり聴きたくなるのだ。もちろん、アップのヒップホップナンバーも、聴けばさすがにカッコイイと楽しんだりできるのだけれど、まづ聴かうといふ気が起こらないのである。で、最近は素敵なスロージャムが入つてゐさうなR & Bのアルバムばかり購入してゐるのだが、実は今の気分にピッタリくるやうなものがなかなかない。一寸古めの、かと言つて古すぎないものが気分に合ふやうで、アリソン・ウイリアムスの『RAW』やミキ・ハワードの『MIKI HOWARD』なんかを毎日毎日聴いてゐる。どちらも1989年の作品。どちらも冒頭から素晴らしいスローナンバー連発で、陶然と酔はせて、夢見心地にさせてくれる。が、アップテンポの曲になつた途端に死にたい気分になる。曲が悪い訳ではないのだらうけど、音が古すぎるのだ。多分、70年代や60年代の音よりも古い。エイティーズ独特の固くて耳障りな音。気分がささくれだつてくる。正に天国と地獄が同居したやうなアルバムだ。

 スローナンバーだけ編集すれば良いのだらうけど、とてもそのやうな気力は湧かない。なにせ、寒いから。この日記も、また。…

小川顕太郎 Original: 2004-Nov-17;
Amazon.co.jp
関連商品を探す