京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

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 Diary 2004・5月2日(SUN.)

GW

 ゴールデンウィークがはじまつてゐるのか否か、なかなか微妙な問題である。もちろん、暦の上では始まってゐるのであるが、それが実質を伴ってゐるのか否か、といふことが問題なのだ。街に出てみる。なるほど大量の人々があふれてゐる。家の近所の神泉苑では神泉苑狂言の真ッ最中なので、ワンワンと人がゐる。普段は暇さうである近所の喫茶店も満席の様子だ。

 それに較べ、オパールはどうか。確かに、いつもより人が多い。忙しい、ともいへる。が、果たしてわざわざ「ゴールデン」といふほどであるのかどうか。ゴールデンウィークが始まる前の一週間はほとんどお客さんが来なかったので、その欠損分を埋め、なほかつ余りが出るほどでなければ「ゴールデン」とは言へないのではないだらうか。

 実際、昨日来店したタカハシくんによると、彼の働いてゐるお店は大忙しで「朝から何も食べてゐない」くらゐだと言ふ。一服する暇もないのだ。オパールでは忙しいとは言つても、しっかり賄ひは食べ、お酒や珈琲まで飲んで、一服も二服も三服もしてゐた。あの絶へ間なく喋り続けるハッシーの相手までしてゐたのだから、とても「ゴールデン」に忙しいとは言へないだらう。ところで、今年のハッシーの課題は、ちやんと人の話を聞く、である。人の話を聞く、といふのは能力のひとつであり、不幸にして子供の時に身につかなかつた人は(幼い時にテレビばかりを観てゐると身につかないらしい)、鍛錬によつて身につけなければならない。人の話を聞けない人間は、成長もできない。今年のハッシーの課題は、とりあへず成長、である。

 そこにオオヤさんが珈琲豆の配達にやつてきた。

「どうですかー。今年はどこもゴールデンウィークの割にはイマイチ、と言つてゐるみたいですがー」

 なるほど。とにかくゴールデンウィークはすでに始まってゐるやうである。

小川顕太郎 Original: 2004-May-4;