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 Diary 2004・6月1日(TUE.)

ドーン・オブ・ザ・デッド

公式サイト: http://dotd.eigafan.com/

 気がついてみれば映画の日なので、なんか映画でも観に行かうと思ひたつ。『パッション』か『スクール・オブ・ロック』にしようかと思つたのだがどちらも時間が合はず、時間が合ふものは、と探してゐると、あつた。『ドーン・オブ・ザ・デッド』。ジョージ・A ・ロメロ監督『ゾンビ』('78)のリメイクである。『ゾンビ』と言へば、ホラー映画が大の苦手である私にとつて、当然のごとく子供の頃にトラウマを残した映画である。テレビで観たのだが、あまりの怖さに途中で逃げ出してしまつたし、それ以来、エレベーターに乗るたびに、この扉が開けばウジャウジャとゾンビが殺到してきて、食ひ殺されるのではないか? と妄想するやうになつた。だから基本的にエレベーターに乗るのはイヤなのだが、オパールが 6 階にあるので、仕方なく毎日乗つてゐる。因果なものだ。

 それはともかく、私ももう大人になつた事だし、ヤマネくんとの「敢へて怖い映画を観る会」のおかげで怖い映画に対する免疫も出来た、と思ふ。ので、軽い気持ちで観に行つたのであつた。

 映画が始まつてしばらくして、私は自分の軽率さを激しく詰つた。やつぱり怖いやん! 相変はらず、怖いのイヤやん! こんな事のために 1000 円も払つたなんて…。

 しかし、実を言ふと、この印象もそこまで長続きしなかつたのであつた。

 ゾンビと言へば、あのトコトコとゆつくり歩くのが定番の(ジョージ・A ・ロメロが産み出した?)イメージだが、この映画ではゾンビはえらいシャッキリしてゐる。猛然と走つてくるし、飛んだり跳ねたりして襲ひかかつてくるのだ。それはそれで怖いとも言へるのだが、さうなれば映画はどうしたつてホラーといふよりアクションに近くなる。実際、映画の後半部に恐怖感は全くなく、ひたすらアクション、アクション。改造バスでゾンビの群れに突ッ込むところなぞ、「お、これは『ガントレット』か?」などと余裕を持つて楽しむことができた。かなり笑つたし。

 といふ訳で、割とよく出来たアクション映画として、私は楽しむことができた。元の『ゾンビ』ファンの人たちはどうなのか分かりませんが。

 ああー! 怖い映画が観たい!!(うそ)

小川顕太郎 Original: 2004-Jun-3;