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 Diary 2004・7月3日(SAT.)

情報操作

 雑誌「わしズム」11 号に、小林よしのりが『あえてイラク邦人人質を擁護する』といふ文章を載せてゐて、これがなかなか面白い。私はテレビや新聞を見ないのでよく分からないのだが、世間では先頃のイラク邦人人質に対するバッシングがあつたやうだ。確か、テレビに出てきた人質の家族の人たちの態度が悪く(?)、視聴者の反感を買つた、といふ話は聞いてゐたが、それとインターネット発で流れた「あれは左翼活動家による自作自演ではないか」といふ説が相俟つて、バッシングに発展したやうなのだ。それに引き続き、北朝鮮による拉致被害者の「家族会」に対するバッシングも起こつたやうだ。これも、テレビに出てきて小泉訪朝を詰る「家族会」の人たちの態度が悪かつたから(?)、視聴者の反感を呼んでバッシングへ、といふパターンだつたやうだ。

 さて、これらの事を私はババさんを通じて少しは知つてをり、ババさんの「なんだか最近はインターネット発で、政府に都合の良いやうなバッシングが起こるパターンが多くて、気持ち悪いんですよ」といふコメントも聞いてゐて、ふーん、と思つてゐたのだが、小林よしのりは、さらに一歩突ッ込んでゐる。この二つのバッシングは、どちらも政府による情報操作の結果として起こつた、といふのだ。邦人人質の件では、この人質たちは左翼活動家ではないか、といふ些か怪しい情報を、政府が御用メディア(新聞、雑誌、インターネット)にリークして騒がせ、拉致被害者の家族会の件では、とにかく家族会の人たちに小泉を糾弾させて、それをテレビで流すやうに指示したといふ。ま、あり得る話である。どちらのバッシングも、「なんかこいつら偉さう、ムカつく!」といふ感情から起こつてゐるやうで、いかにも情報操作されて起こつた、といふ感じである。論理的に考へれば、特に拉致被害者の家族会に対するバッシングなんてお門違ひも甚だしい訳で、怒る対象は北朝鮮(金正日)に対してのはずだ。未だ拉致問題を解決する気がないんだから。とはいへ、人間は論理より感情で動きがちなもんだから、このやうな事が起こる。論理より感情に訴へるマスメディアには要注意、だ。特にテレビと大新聞は、そのまま信用すると危ない。それと、インターネットの匿名情報。匿名情報といふのは、情報操作の温床だから。

 さういへば、石堂淑朗は『新潮 45』で、拉致被害者の家族会に対するバッシングは、いまだ北朝鮮を擁護したいメディア界の左翼たち(筑紫哲也や『週間金曜日』の連中など)の情報操作によつて起こつたのではないか、と書いてゐた。小林よしのりが正しいにしろ、石堂淑朗が正しいにしろ、今回のバッシング騒動の裏には情報操作の影あり、といふ点では一致してゐる。ま、マスメディアと情報操作は切り離せないものだし、それはファシズムへと続く道でもある。慎重に行きませう。

小川顕太郎 Original: 2004-Jul-5;
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