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 Diary 2004・1月27日(TUE.)

ローライダー・バイシクル

 自転車のタクヤくん来店。「自転車の」とは変かもしれないが、いや、私の周りには何人か「タクヤくん」がゐるので、このやうに区別してみようかと。本当は「自転車屋の」としたい所なのだが、どうやら自転車屋さんは辞めたやうなので、まァ、これでいかう。このやうに伝聞形式なのは、私がその時はオパールにゐなかつたからで、以下の話はトモコを通して聞いたものである。

 さて、「自転車の」といふくらゐだから、タクヤくんは自転車にとても詳しい。自転車屋さんに勤めてゐたし、自分でもやつてゐたし、メッセンジャーもやつてゐた(ゐる?)し、自転車に関する様々なイベント(クリティカルマスや京都 LOCO など)にも関はつてゐるし、今度は自転車に関する本の出版にも関はつてゐるやうだ。ロードレーサー特有のあの格好、ピタピタの服にごついヘルメット、でオパールに来てゐたのもタクヤくんが一番早かつただらう。で、そんなタクヤくんなので、もちろん自転車全般に詳しいだらうとは思つてゐたが、ロードレーサーの格好のイメージが強すぎて、ローライダーとは結びつかなかつた。ところが、当然のごとく、ローライダーにも詳しかつたのだ。

 ローライダー・バイシクルとは、よくウエッサイのヒップホップアーティストやチカーノたちが乗つてゐる、やたら車高の低い自転車で、乗つてゐる姿はまるで大人が三輪車に乗つてゐるやうだ。私も、ヒップホップの PV やアルバムジャケットなどで見るやうになつて、変な自転車だなァ、と最初は思つてゐたのだが、あんまり見てゐるうちにエラク格好良く見えてきて、欲しいなァ、でもどこで手に入るんだらうか、と思つてゐた所である。しかし、見るからに乗りにくさうだし、実際のところ、どうなんだらうか、と疑問に思つてゐたのだが、自らもカスタムアップしたローライダー・バイシクルを所有してゐたタクヤくんに言はせると、「とても実用に適したものではないですよ。走りません。」とのこと。あれは見せびらかすためのもので、向こうの人たちも、ローライダーの車の横にのつけたりして、駐車場でチョロリと乗つたりするくらゐだと言ふ。なるほど。

 それは少しベスパに似てゐるわね、とトモコが感想を漏らすと、実は正にソックリで、ローライダー・バイシクルもオリジナルは 60 年代まで遡り、そもそもその頃のオリジナルに乗るのが格好いいことらしい。何度か復刻されてゐるやつに乗つてゐるのはマダマダで、ましてや一時期インドあたりで作られてゐた粗悪なコピー品など問題外だといふ。で、オリジナルを格好良くカスタム・アップすると、どれくらゐかかるのか? まァ、軽く 100 万円は超えるらしい。ううーむ。

 オパールにあるウォーレン G や MR. カポーン e のアルバムを見せると、「ああ、これは何々。このハンドルは高いよ」「これは復刻版に塗装してゐるだけだから、30 万くらゐかな」と、次々と説明してくれたタクヤくん。さらに今年の 5 月には、shwinn といふ所が久々に復刻版を出すさうで、だいだい 5 万円くらゐ。今から予約しておかないと手に入りませんよ、とまで教へてくれた。ナチュラルサイクルでは手に入るさうだが、うむ、でもなァ…。

 とりあへず、走る自転車を買ふ方が先決のやうな気がします。

パリ・ブレスト ところで、今週のオパールの週替はりデザートは「パリ・ブレスト」。このお菓子は、パリーブレスト間で行はれた自転車レースを記念して作られたさうだ。あの形は車輪を模してゐるのかな? なんにせよ、自転車好きには最適の(?)お菓子。今週は、自転車週間でしたー。


小川顕太郎 Original: 2004-Jan-29;