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2004・2月21日(SAT.)

リバタリ映画

 ババさん & T 子さん来店。ババさんに先日手に入れたといふリバータリアン映画に関する洋書を見せて貰ふ。この本は、リバータリアンの立場から様々な映画を論じたもので、論じた映画についてそれぞれリバータリアン度 & エンターテインメント度が評価してある。ちなみにリバータリアンとは個人の自由・自律に最大の価値を置いた政治的立場で、アメリカの保守の流れの中に密かにしつかりと根を下ろしてゐる(らしい)ものだ。自分のことは自分でやる、といふ開拓者魂に基づいてをり、反税金・反福祉である。個人の自由・自律を重んじるため、銃規制には反対してゐる。要するに、国家がオレたちのやることにいちいち口出しするな! といふ立場であり、従つて反ファシズムや官僚制批判の映画に高いリバータリアン度が与へられことになる。各映画の評価は、『華氏 451』や『生きる』に高いリバータリアン度が与へられてゐたり、『シンドラーのリスト』に高いエンターテインメント度が与へられてゐたりと、頷けるところもあり首を傾げるところもありで、それをみんなでワイワイ言ひあつたりしてなかなか楽しめた。とはいへ、本文の英語はほとんど読めないのですが。

cover この本に載つてゐるかどうかは分からないけれど、私がリバータリアン映画をあげるなら、まづイーストウッドのものをあげる。『マンハッタン無宿』と『許されざる者』あたりが必見かな。どちらもリバータリアン度 & エンターテインメント度、ともに満点です。

cover タカハシくん来店。先日どういふ経緯でか、話がクインシー・ジョーンズの『愛のコリーダ』のことに及び、当然のごとくタカハシくんはこの曲のことを知らなかつたので、この曲は知つてゐないと確実に人生の損失につながる名曲だ、と私が言つたのがきいたのか、タカハシくんは早速この曲を含むクインシーの名盤『The Dude』を購入したさうだ。で、すつかり『愛のコリーダ』にはまつてしまい、毎日何度も何度も、この曲だけをリピートして聴いてゐるのだといふ。「もう、仕事中もサビの部分が頭の中をグルグルと回つて、大変なんすよ」とタカハシくん。うーむ。ま、そのうち映画の『愛のコリーダ』の方も観て下さい。これは大傑作です。リバータリアン度も高い、かな。

 本日は永瀬正敏が京都の街をフラフラしてゐたらしいですよ。

小川顕太郎 Original: 2004-Feb-23;