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 Diary 2004・2月15日(SUN.)

ローヒ

 結局、なんやかんやと揉めて悩んだ末、ベッチがローチャリを購入した。ナチュラルサイクルにて。店頭品ゆえ割引あり、さらにカードにての払ひもオッケー、折り畳み自転車よりは乗りやすいかも、といふ甘言に屈した、訳でもないのだらうが、昨日は確か「もう買ふのを止めた」と言つてゐたはずなので、衝撃・電撃の購入である。我々が「高いと言つても、今ベッチが下げてゐるブリンブリンよりは安いぢやない。どうせアクセサリーなんだし」と言つたのが、結果として背中を押した形となつたやうだ。

 ところで「浪費王」の異名をとるベッチは、その名の通り浪費三昧、毎週のやうに何かしら無駄な買ひモノをしてゐるのだが、それは良い。浪費王なのだから。問題はそれを家に収納しきれない事で、最近はもう本当にどうしようもない所まできてをり、買つたものをそのまま捨てたりしてゐるさうだ。凄い。純粋浪費にかけるベッチの意気込みが伝はつてくる。さういへば小林秀雄も、散々悩んで買つた骨董を、帰りに電車に置き忘れたりしてゐたやうで、つまりはギリギリ真剣勝負の選択の果てに「買ふ」といふ行為が大切なのだ。それは自分の眼を鍛へることでもあり、そのモノを蕩尽しつくし、真に自分のモノにすることでもあるのだ。「所有」などといふ事に比重を置くやうではマダマダ、尻が青いと言ふしかない。ベッチは「王」としての崇高な行為に、今日も殉じてゐる。

 んで、もしこのローチャリをベッチが捨てる時がきたら、尻の青い我々が引き取る準備はしてある。だから、ベッチ、その時はどうぞよろしくお願ひいたします。

小川顕太郎 Original: 2004-Feb-17;