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 Diary 2004・8月17日(Tue.)

人の話を聴く

 タケダくん来店。久しぶりである。とはいへ、喋り始めたらすぐに以前と変はらない感覚が甦つてくるのだが、それにしても、今日はつくづくと再認識させられた事があつた。それはタケダくんの会話能力、といふか、人の話を聴く能力、の高さである。

 人の話を聴くのは難しい。まともに人の話を聴くことのできる人間など、全人類の数パーセントもゐないんぢやないか? などと私などは思つてしまうのだが、それほど、人の話を聴くことは難しい。大抵の人は、人の話が頭をすり抜けていつて自分の話をするばかりか、自らの狭い認識枠にむりやり人の話を当てはめて見当違ひの理解をするか、である。故に人の話を聴くためには、自分を客観的に見つめる知性と、自らを御する理性、ある程度の教養と、柔軟な心が必要である。タケダくんはこれらをかなり備へてゐると思ふのだ。私は本日タケダくんと喋りながら、自分の話がスッと相手に通じること、的確な返事が返つてくること、予期を上回る質問が来ること、などに、新鮮な、といふか、懐かしい感じを抱いてしまつた。最近は、かういふのとはほど遠い会話(?)が多いからなァ…。さういへば、今日はハッシーもタカハシくんも来なかつたな。

 イチモトくん来店。イチモトくんは「素人のやるスポーツ」を観戦するのが大好きださうで、故に今は高校野球とオリンピックがあるので大変なのださうだ。明らかな寝不足で、目がショボショボしてゐる。「イチモトくんは『子供ソウル』が嫌いなくせに、『素人スポーツ』は好きなのね。変なの」とトモコ。「いや、それとこれとは話が違ひます…」とイチモトくん。では、イチモトくんは、素人喉自慢大会、みたいなのはどうなのだらう。アメリカでは、素人がソウルを歌ふ大会が何個かあるみたいだけれど。確か、そこの優勝者がデビューしたりしてゐるよな。などと、私はタケダくんと喋りながら、隣のイチモトくんとトモコの会話を盗み聴いて考へたりした。うむ、タケダくんの話をチャント聴いてゐないのは私だな。

 また、蒸し暑く苦しい夜が帰つてきました。

小川顕太郎 Original: 2004-Aug-19;