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 Diary 2003・9月21日(SUN.)

食人

 シナは食人の伝統を持つ国である。シナのあらゆる歴史書や小説などに、食人のことが書かれてゐる。私が読んだなかでも『水滸伝』『狂人日記』『春秋左史伝』などに食人のことは出てきたし、岡田英弘によると、飢饉や乱のたびに食人が行はれた記録が残つてゐるさうだ。また、シナと貿易してゐたペルシア人たちも、シナ人は人肉を食ふ、と記録してゐるといふ。近いところでは、文化大革命の時に食人の事実があつたと、元紅衛兵の人たちが書いてゐる。これらの記述を、単なる比喩として、シナには食人の事実はなかつたと主張する人たちもゐるのだけれど、私はさうは思はない。やはり、あつたのだらう、と思ふ。猿の脳味噌を食ふ人たちだ、人肉くらゐ食べるだらう。

 ところでこのシナ人による食人だが、今まではその事実を記した文章を読むのみであつた。しかし、とうとう! 写真を見てしまつたのだ。それも現代における食人である。香港の雑誌「開放」2003 年 7 月号が、広東で密かに売られてゐる嬰児のスープを、写真つきでスクープしたのだ。シナでは一人っ子政策のため、多数の嬰児が堕胎されてゐるが、それを使つたスープである。一卓 3500 元。日本円にして 52500 円くらゐ、物価の違ひを考慮すると、だいたい 50 万円くらゐか。この嬰児のスープの写真を、雑誌「新潮 45」10 月号で、宮崎正弘が「開放」から転載してゐるのだけれど、かなり衝撃的な写真である。嬰児がスープの中に浮いてゐる! シナでは、スッポンのスープといへば、スープの中にまんまスッポンが浮いてゐる、といふかなりグロテスクなものだが、それと同じである。それにしても…。もちろんこの写真をインチキだ! といふ人もゐるだらうし、私も真偽のほどは分からない。写真なんて、信用できないからな。それでも、一見の価値はある(?)、かも。

 ヤマネくん来店。「この間のタイガースナイトはお騒がせしましたー!」といふ。そこにマツヤマさん来店。「先日はビール御馳走さま。今日はボクが奢るよ、なんでも一番高いものを注文しろよ」とヤマネくんに言ふ。「それはさうとして」とマツヤマさん。「タイガースナイトは盛り上がつたけど、街は思つたほど盛り上がつてゐないね。85 年の時はもつと凄かつたけどなァ」と呟く。それを受けて「まあ、日本における野球の位置づけが変はつてゐますからね、85 年に較べると。今や、若い連中は野球よりサッカーですから」と、ヤマネくんは寂しさうな顔をする。が、実はヤマネくんは大のサッカーファンでもあるのであつた。

 周りで風邪をひく人が続出。みなさん、季節の変はり目なので、気をつけませう。

小川顕太郎 Original:2003-Sep-23;