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 Diary 2003・9月17日(WED.)

マーヴィン・ゲイ
の真実

 オイシンに借りた DVD 『マーヴィン・ゲイの真実』を観る。これは主に 80 年代の、『セクシャル・ヒーリング』で大復活を遂げてから早すぎる最後に至るまでに焦点をあてた、マーヴィン・ゲイのドキュメンタリー作品である。マーヴィンが『セクシャル・ヒーリング』で復活してきた頃のことは、私も覚えてゐる。とはいへ、私はたしか中学一年生。マーヴィンがどんなに偉大なソウルシンガーであるか、などといふ事はさつぱり分からず、なんか昔の人が復活してきたんだなー、と、テレビ番組「ベストヒット USA」のホストの小林克也の話から朧気に推測しながら、同番組で流される『セクシャル・ヒーリング』のミュージックビデオに見入つてゐた。その曲は、まだまだ未熟な私の耳にも非常に官能的に響いた。ほぼ同時期(だつたと思ふ)にヒットしてゐたプリンスの『リトル・レッド・コルベット』と共に、当時の私の 2 大官能系お気に入り曲であつた。私が音楽にのめり込むきつかけは、案外ここらあたりにあつたのかもしれない。

 それはともかく、しばらくしてマーヴィンが実父に射殺される、といふ記事が新聞に出て、非常にショックを受けた。ジョン・レノンが殺された時は、まだよくジョンのことを知らなかつたので(ちなみに、ジョンこそ幼い私の官能に訴へる最大のボーカリストであつた)、ショックの受けやうがなかつたのだけれど、マーヴィンの場合は、まがりなりにもお気に入りのアーティストであつただけに、大きなショックを受けたのだ。それも実のお父さんに殺されるなんて…。

 とまあ、ここら辺のことが、この DVD では、周りの人々の証言や貴重な映像とともに描かれる。法廷に立つマーヴィンのお父さんやビニールシートを被されたマーヴィンの死体、当時のことを涙ながらに語る 2 番目の奥さんのジャン、など非常に興味深い映像が多いが、個人的にはベルギーで撮られたマーヴィンのプライベートフィルムが良かつた。ベルギーの街でウロウロするマーヴィンの映像に、マーヴィン自身の語りが被さるのだけれど、この声が柔らかくて、まるでスヌープみたいなのだ。スヌープといへば、ハッパを吸う時は必ずマーヴィンの歌を口ずさむくらゐの大のマーヴィンファン。私は微笑ましい気持ちになつた。

 特典映像でライブの様子も収められてゐて、これも、まあ、楽しめる。マーヴィンファンなら必見の作品ではないだらうか。それにしても、みなさん、老けてゐますねー。

小川顕太郎 Original:2003-Sep-19;