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 Diary 2003・9月13日(MON.)

還暦

 両親の還暦祝ひを「コリス」にて行ふ。「コリス」は、前回来た時に素晴らしい店だ! と思つたものの、場所が少しばかり辺鄙(?)なので、また行きたいと思ひながらなかなか果たせないでゐた。そこで、今回両親の還暦を祝ふにあたつて、それを上手く利用して念願を叶へた、といふ次第だ。かう書けば、なんだか自分勝手のやうだが、両親も非常に「コリス」を気に入つて喜んでくれてゐたやうなので、よしとしてもいいだらう。結局人を招待する時は、自分の気に入つたところを利用するに限るのではないか。とか言ひながら、仕事前にしたたか飲んで酔つぱらつてしまつた。

 ババさん来店。映画『座頭市』面白かつたですねー、と語り合ふ。私はまだいささか興奮気味だつたのだが、すでに幾分冷静なババさんと話してゐるうちに、色々と「微妙」だつた部分を思ひ出してきた。北野武の映画は、猛烈にイタイ部分と素晴らしい部分が絶妙に同居してゐて、いつも、イタイ部分は「観なかつたこと」にして鑑賞してゐることを、思ひ出した。それでもこのバランスが崩れると、前作『DOLLS』のやうに、「ダメだァ〜」となつてしまう訳で、今回は絶妙だつたやうに思ふ。ラストのタップのシーンも、ま、いいぢやないか。ちと長すぎるけれども。変な小細工は「んー、観なかつたことにしやう」といふ感ぢだつたけれども。でも、ホントは北野武映画のこの「気持ち悪さ」も、得難い美質だと考へてゐるのであつた。

 タカハシくん来店。我々が伊勢で真の闇を体験した(目の前にかざした手も見へない)といふ話をすると、タカハシくんの故郷の宮崎では、そんな所ばかりだ、といふ。基本的に夜は暗くて怖いものなのださうだ。タカハシくんは、京都の空には星がない、と、智恵子のやうなことさへ言ふ。さらに宮崎は廃墟だらけなのださうだ。開いてもすぐに潰れてそのままになつたホテル、とかがたくさんあつて、「メッチャ怖い」とのこと。タカハシくんの町の商店街はほぼ全店のシャッターが閉まつてゐるさうだ。うーむ。

 あれ? 阪神は今日も負けたんですか。

小川顕太郎 Original:2003-Sep-15;