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 Diary 2003・5月18日(SUN.)

SARS 禍?

 SARS に感染した台湾人の医師が日本に入国し、何日間か滞在・観光をして帰国した後に発病した例の事件で、世間は持ちきりのやうですね。この医師の滞在・観光先が関西だつたものだから、ここ関西ではパニック状態が…といふことは有りません。京都にもやつて来たやうですが、嵐山など、市内から離れた観光地が主だつたらしく、市内に集ふ人々の様子には別に変はりはありません。と、いいたい所なのですが、どうも人出が少ないやうな気がする。この週末も、特に夜の人の引きが早い! 23 時を過ぎたら、もうみんな帰つてしまつて、店内はガラーンとしてゐます。ううむ、これは果たして SARS 騒動と関係があるのでせうか?

 タクシーの運転手さんにきいてみますと、人出が減つたのは、何もここ 1 週間の話ではない、と言ひます。その人は、夜を主に担当してゐるさうなのですが、最近はもうさつぱりだと。昔は週末ともなればサラリーマン・学生が夜遅くまで遊んでをり、朝方には夜遊びを終へた若者がゾロゾロと始発を目指して駅に向かう姿がよく見られたさうなのですが、最近はもうさつぱりだと。やはりこれは長引く不況故でせうか?

「携帯電話が悪いんですよ!」と運転手さんは言ひます。

「携帯電話代が若者たちの小遣ひを圧迫して、遊び回れなくしてゐるんですよ。きつとさうです!」

 なるほど。それも一理あるかもしれない。しかし、ま、人は不調の原因をとかく他に求めがちですからね。SARS とか、携帯とか、不況とか、陰謀とか。とはいへ、私はそれもまた良し、と考へてはゐます。面白いから。自らの努力さへ怠らなかつたら、さういふ憂さ晴らしもイイぢやないですか。どうせ、個人の力なんてたかが知れてゐるんだし。自分の出来る範囲のことをキチンとやり、あとは天命を待つ。うまくいけば感謝をし、いかなければ罵倒をする。その繰り返しです。

 と、いふわけで、今日もオパールは陰謀と闘つてゐます。

小川顕太郎 Original:2003-May-20;

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