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 Diary 2003・5月14日(WED.)

FIRST FLIGHT

 久しぶりに音楽の話でも書きますか。CrystalWinds といふグループがゐます(ゐました)。80 年代前後に活躍したモダンソウルグループなのですが、私は以前このグループの『SIGNS OF WINTERS TIME』といふ曲のシングル盤を買つたのです。ところが、スロー〜ミッドのなかなか面白い曲だとはいへ、ちよつと期待と違つてゐたのでガッカリしてしまつたんです。ま、かういふことはよくあるんですけどね。で、さういふ場合は、シングル盤はレコード箱の片隅に放り込まれ、直に記憶の中から消へ去るものなんですが、この曲の場合、たまたま横でこの曲を聴いてゐたトモコが、「これ、凄くいい!」と騒いだのです。さういへば、これは如何にもトモコの好きさうな曲だ。

 なんといふか、ちよつとプログレっぽいのです。トモコは密かに、プログレとかも好きなんですね、マクドナルド & ジャイルズとか。で、そんなら、と言ふことで、このシングル盤はトモコにあげました。

 その CrystalWinds の、『SIGNS OF WINTERS TIME』も入つたアルバム『FIRST FLIGHT』(1982 年)が CD 化されました。上記のやうな事情があつたので、本来なら忘れ去つてゐるはずのこのグループを覚えてゐた私は、あ、これ確かトモコの好きなグループだ、とレコード屋で見つけた時に思ひ、軽い気持ちで購入したのです。で、家に帰つて聴いてみると、これが! もうスンバラシイ! アルバムでした。どの曲もスロー〜ミッドテンポなんですが、ウルトラモダ〜ンな胸に染みる曲ばかりで、しばし時間を忘れました。『SIGNS OF WINTERS TIME』も、このアルバムの中では、しつくりと収まり、絶妙に輝いてゐます。このアルバムに出会へて良かつた。どうもこのアルバム、レア盤らしく、なかなかアナログでは手に入らないやうです。で、さういふアルバムは、CD 化されてもすぐになくなりますから、見つけた時に買つてをかないと。まさに、一期一会。トモコに感謝。

「ぢやあ、このアルバムも、ちようだい」

 いや、それは…って、一緒に住んでゐるんだから、同じやん。いや、違ふかな?

小川顕太郎 Original:2003-May-9;