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 Diary 2003・6月18日(WED.)

ヒップホップ
ファッション

 ここ数ヶ月ですつかり毎日がヒップホップファッションと成つてしまつた私だが、それ故、久しぶりに会つた人などによく驚かれることになる。今日は、オオヤさんに大いに驚かれ、といふか、いささか狼狽されてしまつた。

「えー、それは、昔『地球屋』で店員全員がセーラー服を着て給仕をする、とかいふ事をやつてゐたけれど、それと同じやうなもんなの?」

 いや…それとは少し違ふやうな。その、一応、コスプレぢやあないつもりなんで。

「ふーん…でも、もしその格好に飽きたら、どうするつもりなの?」

 ううん…ま、その時はその時のことで、…って、そんな先のこと考へて服なんて着てられませんよ。衣装ぢやないんですから、これ。

「さうか…でも、オガワくんは細いからダメやね」

 へ?

「だつて、さういふ格好をしてゐる人たちって、みんな太つてゐるでせう?」

 いやー、そんなことはないんですが…。

 実は、ヒップホップファッションに関しては、このやうな偏見が様々にある。子供の格好だとか、不良の格好だとか、ヤンキーの格好だとか、黒人にしか似合はない格好だとか。むろん、このやうな偏見が生まれるにはそれなりの根拠がある訳で、そのことは私もよく分かつてゐるが、また、それが物事の一面しか見てゐない、正に「偏見」であることも、ヒップホップファッションに身を包んで日々を過ごしてゐる今はよーく分かる。

 また、これもよく言はれる事だけれど、ヒップホップファッションをしてゐる人たちが、必ずしもヒップホップを聴いてゐない、といふ事情もある。カッコイイし、流行りだから、といふ理由で、訳も分からずヒップホップファッションまがいの格好をしてゐる若者が非常に多い。一方、ヒップホップは現在最先端の音楽なので、ヒップホップファッションはしないけれどヒップホップミュージックは聴く、といふ、音楽ファン系の人たちも結構存在する。ここらへんが事情をややこしくしてゐると思ふのだけれど、私に言はせれば、ヒップホップはカルチャーなので、やはりファッションも含めたライフスタイル全てでコミットしなければ、それはヒップホップではない。ヒップホップ(ミュージック)を聴いたことにはならない、と思ふ。むろん、コミットの度合ひ・濃淡・方法は人によつて様々だらうが(私は、かなり政治的な視点を導入してゐる)、服は重要である。別に典型的な格好をする必要はないけれど、他人から「あ、ヒップホップ!」と思はれる格好でなければ、ならないと思ふ。そして、様々な偏見に耐へるのだ…。

 とはいへ、私自身は、ヒップホップファッションこそが、今、最高にオシャレだと信じてゐますけどね。

小川顕太郎 Original:2003-Jun-20;