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 Diary 2003・7月12日(SAT.)

一人暮らし

 イチモトくん来店。昨日のソウルサバイバーズが終はつて後、2 軒ほど飲み歩いた所までは覚えてゐるが、それ以降の記憶が曖昧なまま、只今オパールにゐる、といふ。さすがに、いつもはビールを飲むイチモトくんも、今日はカフェ・オーレを飲んでゐる。家には、まだ帰つてゐない。家といへば、イチモトくんは先日実家を出て、念願の(?)一人暮らしを始めた。具合はどうなのだらうか。

「とにかく、まだ何もないんですよ。冷蔵庫さへない。自炊が出来ない。で、家の周りも、何もないんですよ。コンビニと牛丼屋だけ。お金もない。だから、先週は牛丼を 18 杯食べました。これは、記録です。」

 身体に悪さうやなあ。…ところで、色々と話を聞くと、生まれて初めての一人暮らしは、最初からトラブル続きで、なかなか大変さうである。まづ、引つ越した当日が日曜日だつたらしいのだけれど、電気が来てゐない。そこで早速、電力会社に電話した所、日曜日で休みだから明日まで待て、とのこと。電気のやうな基本的な生活インフラが、日曜日だからと云つて休んだらアカンやろ! と悪態をつきながら、イチモトくんはその日は、懐中電灯を使つて、荷物の整理を一晩続けたのだといふ。

 次の日、電気は来たものの、今度はお湯が出ない。荷物の整理に一区切りをつけ、風呂にでも入つて汗を流さうと思つてゐたイチモトくんは、これも早速、電話。すると、どうやらイチモトくんの引つ越してきた所は、ガスでお湯を沸かす方式ではなく、深夜のうちに電気で次の日の分のお湯を沸かし溜めしておいて、それを使ふ、といふものだつたらしく、昨晩は電気の来ていなかつたイチモトくんの所は、当然お湯も沸かせておらず、お湯なし。今晩にはお湯が沸かせるので、明日からそれを使つてくれ、と云はれ、イチモトくんは仕方なく水風呂に入つたさうだ。大変だね。

 昨日とは打つて変はつて、静かな一日であつた。

小川顕太郎 Original:2003-Jul-14;