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 Diary 2003・7月11日(FRI.)

ソウルサバイバーズ
4 周年

 本日でソウルサバイバーズも 4 周年を迎へる。何度も言つてゐるが、クラタニくんの思ひつきと冗談から始まつたイベントが、よくもまあ、4 年も続いたものである。まつたく感心する。4 年も続けてゐれば、色々なことがあつた訳で、正に山あり谷ありであつたわけだが、さて、現在はどうなのか。…谷、か? 正直言つて、辛い所にあるのは否めない。これは別にソウルサバイバーズだけに問題がある訳ではなく、やはりノーザンソウル・シーン自体が、ひとつの山を越へて、沈滞してゐる、といふのが大きいだらう。どんなブームも、最初の熱狂的な盛り上がりが過ぎれば、酷い沈滞の時期がくる。そのまま消えていくものもあり、消えた後に突然復活するものもあり、細々と続いていくものもある。ソウルサバイバーズは、この最後の、最も困難な道をいくことに決めたやうなので、我々としても、これからも応援していきたいと思ふ。頑張れ! サバイバーズ!!

 …が、それにしても、沈滞してゐるなあ、フロア。と、私は踊りながら、あるいは休みながら考へてゐた。常にフロアに熱気をもたらしてきたキタアキくんが回してさへ、一向に盛り上がらないのだから、もう、どうしやうもないのではないか? と、私がいささか諦めモードに入り始めた頃、突然、キタアキくんがレコードを強引に止め、フロアに向かつて叫んだ。

「みんな、聞いてくれ! …ボクは、ノーザンソウルといふ音楽の持つ力を知つてゐる。みんなのこころがひとつになつた時に、凄いエネルギーを発する音楽だといふ事を知つてゐる、…信じてゐる。どうか、みんなのこころをひとつにして下さい。…ノーザンの持つパワーを、引きださう!」

 多分、これで今夜の流れが変はつた。続いて登場したクラタニくんは、久々の DJ ながら、クラシックを連発。ちやうどウェラーズクラブでのイベントを終へて駆けつけた連中もフロアに雪崩れ込み、それまでからは考へられない程の熱狂がフロアに起こつた。なんだ、なんだ。その次に回す予定の私は、あまりのフロアの盛り上がりに狼狽へてしまつた。実は、渋めの選曲でいかうと決めてゐたのだが、急遽、大幅に選曲を変へざるを得なくなつた。ノリノリの、大ネタ連発で。…その後は、ヒラノさん、イチモトくん、と一直線。最後は、イチモトくんが追悼の意味も込めて、エドウィン・スター『I HAVE FAITH IN YOU』をかけて大団円…のはずが、キタアキくんが DJ ブースをジャック! 爆発するソウルクレイジー達。曲はいつまでも続き、フロアの熱狂は止まない…なんとかイチモトくんが戻つて、ジャッキー・ウイルソン『BECAUSE OF YOU』でみんなを収めた。これで、終はりです、ホンマに終はりです! と絶叫するイチモトくん。ありがたうございました! ……電気もつき、お疲れ、お疲れ、あー、面白かつた、とフロアから去らうとすると、「シ・ゲ! シ・ゲ! シ・ゲ! …」とクラタニコールが巻き起こつてきた。見ると、DJ ブースにはクラタニくんの姿が…

 ソウルサバイバーズの夜は、なかなか明けないのであつた。

小川顕太郎 Original:2003-Jul-13;