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 Diary 2003・8月16日(SAT.)

元服

 日々勉強を重ね、新たに拡がつていく世界に眩暈を覚え、最近では常時ハイ状態のタカハシくんだが、彼の様子を見てゐると、昔のオイシンを思ひ出してしまう。勉強を始めた当初のオイシンも、こんな感ぢだつた。常に酔つてゐるやうな感ぢであつた。よく興奮した子供が、周りの大人たちが制御しやうと躍起になつてゐるにも関はらず、そんな事は全く眼中にないやうに叫び続けることがあるが、あんな感ぢだ。もう、脳内でアドレナリンが噴出しまくつてゐるのが、外から見てゐて手に取るやうに分かるのだ。

 アドレナリンが噴出する、と言つても、もちろん常に最大量が出てゐる訳ではない。何かのきつかけ、キーワードのやうなものに触れることによつて、それは噴出するのだ。オイシンの場合、それは「ユリイカ」といふ言葉であつた。「ユリイカ」と一言呟くだけで、オイシンの目は怪しく光り、陶然と酔つたやうな表情になるのだ。ある時、オイシンにモンティ・パイソンのビデオを貸してやつたのだが、その中で、歴史上の偉人たちがサッカーをする、といふコントがあつて、オイシンはそのコントばかり何十回も見直したといふ。それは、アルキメデスがゴールをきめて「ユリイカ!」と叫ぶシーンがあるからで、正確に言へば、そのシーンばかりを繰り返しみてゐたのだ、オイシンは。まるでジャンキーである。

 では、タカハシくんにとつてのキーワードとは何だらうか。それは、「元服」なのだ。もとは分かつてゐる。日本史を勉強したいと言ふタカハシくんに、私は『物語日本史』平泉澄著といふ本をあげたのだが、その最初のところに「元服」の話が載つてゐて、なぜかタカハシくんはこの話に異様に反応してしまつたのだ。本日もタカハシくんは「今年はボクの『元服』の年です」「今年の誕生日にボクは『元服』して、大人になるんです」と喜々として語つてゐたが、「元服」といふ言葉を発するたびに、目が怪しく光り、陶然とした表情になる。ううむ、トリップしてゐやがる、こいつ。

 なんにせよ、タカハシくんにはちやんと「元服」して貰つて、立派な大人になつて欲しいものです。

小川顕太郎 Original:2003-Aug-17;

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