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 Diary 2003・8月9日(SAT.)

いたい

 腹痛だけならまだしも、足が痛くて痛くて一睡もできず朝を迎へる。一睡もできず、といふのは多分正確ではなく、本人の意識しない所でときどき気を失つてゐるやうで、証拠に足を切断されたり、足さきから体内に硫酸のやうなものを流される夢を見てをり、これらの夢と激痛で眠られなくて苦しむ覚醒時の体験がない交ぜになつて、足先から体内に劇薬を流され、足を切られ、痛くて眠られず苦しむ、といふ地獄のやうな一晩を過ごす。這ふやうにして店に行けば、みんなに痩せたと言はれ、足の話をすれば、痛風ぢやないかと言はれる。痛風? 成人病か? でも、あれ、高カロリーの採りすぎで太つてゐる人がなるんぢやないのか。たとへば、私の父親とか。確か、痛風で苦しんでゐたよなあ…って、まさか痛風って、遺伝ぢやないよね。よく分からんが、とにかく痛いです。

 ま、そんなことはどうでもよく、久しぶりに本屋を覗けば色々と新刊が出てゐますね。とうとう出たか! といふので思はず購入してしまつたのが、京極堂シリーズ最新長編『陰摩羅鬼の瑕』。また榎木津たちに会へるのかと思ふと、嬉しくて仕方がない。

 山本夏彦の『何用あつて月世界へ』も、文春で文庫化されてゐたので購入。これは山本夏彦の名言集で、単行本で出た時に便利だから買おうかと思つたのだけれど、パラパラと中をめくつてみて、あまりにも読んだことのある文章ばかりだつたので、それなら自分で山本夏彦名言集を作ればいいやと、買はなかつたのだ。しかし、そんな手間のかかることをするはずもなく、そもそも私は山本夏彦の著書のほとんどを他人にあげてしまつてゐるので、やはりこれは便利だと、このたびは購入したのであつた。

 さらに好著『この厄介な国、中国』の続編、『やはり奇妙な中国の常識』岡田英弘著(ワック出版)も購入。…ううむ、本屋をウロチョロしてゐると、あまり足の痛みを感ぢないのは何故なのだらう。

「アポロは月に着陸したという。勝手に着陸し、次いで他の星へも行くがいい。神々のすることを人間がすれば、必ずばちがあたると言っても分かりたくないものは分かるまい。」山本夏彦

小川顕太郎 Original:2003-Aug-10;