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 Diary 2002・9月25日(WED.)

立体視

 ババさんのスペイン日記によって、俄然話題の 3D 写真・立体視ですが、雑誌「新潮 45」10 月号にタイムリーな記事が載っていました。田村知則(視覚情報センター代表)という人の書いた『警告! 子どもの『眼』がおかしい』。それによると、最近は立体視の出来ない子供が増えているとか。これは一体どういう事なのか。ちょっと簡単にこの記事をまとめてみます。

 そもそも「見る」という行為は、眼と脳の連携作用で行うものです。眼から入れた情報を脳で処理して映像を作る。だから、眼の善し悪しだけでなく、脳の違いによっても、見える映像は違ってくる。極端な事を言えば、人はそれぞれ違った風景を見ていることになります。まあ、これはこの日記でも再三言ってきた事ですね。オイシンの見ている映画とババさんの見ている映画は全く違う、と。

 で、立体視ですが、これは奥行きを感じる能力。この能力は、左右を感じる能力に較べても、格段に眼と脳の連携を必要とします。そもそも網膜に映る風景に奥行きなどありません。それを脳で立体的に見えるように処理しなければ、奥行きは感じられないのです。だから、立体視が出来ないという事は、眼と脳の連携がうまくいっていない、という事なのです。

 最近立体視が出来ない子供が増えているのは、幼い頃からの視覚環境のせいではないか、と田村知則は推測します。テレビやテレビゲームなどの平面世界に没頭しすぎたせいで、ちゃんと立体視の能力が発達できなかったのではないか、と。例えば、立体視の能力は、こちらに飛んでくるボールにピントを合わせ続け、最終的にそれを避けるなりなんなりしないとぶつかって痛い、という経験を繰り返して形成されていくものです。ところが、テレビやテレビゲームでは、常に映像との距離は同じです。これでは立体視の能力は発達しません。この話からも分かるように、立体視の能力は外で遊び回ること・スポーツなどによっても養われます。実際、スポーツ選手は通常の人より立体視の能力が高いそうです。外で遊ばない子供が増えた事も、立体視の能力の低下と関係があるのではないか、と言われています。

 とまあ、こういった話なのですが、なかなか興味深いですね。どこまで信用に価する話なのかは分かりませんが。

 あと、眼と脳の連携に関してですが、脳が貧弱だと貧弱な映像しか見えない、のと実は同じことが逆からも言える。眼が貧弱だと脳の発達にも影響を及ぼすそうです。最近は、親が子供に眼鏡をかけさせる事を嫌がるようで、でも子供はテレビやゲームで視力が落ちていますから、ぼんやりぼやけた映像を見続けていると推測される子供が多いそうなのですが、そのような環境で育つと、脳がちゃんと発達しないそうです。がーん! 怖いですねー。

 みなさん、面倒くさがらずに、眼と歯はきちんとしておきましょう。

小川顕太郎 Original:2002-Sep-27;