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 Diary 2002・3月3日(SUN.)

天麩羅スワン

 可能が協力した雑誌「重力」を店に持っていくと、それを見たヤマネくんが「天麩羅スワンみたいですね」と言う。何を訳のわからない事を言っているのか、と私が不審に思っていると、ワダくんも横から首を出して、「あ、これですか…天麩羅スワンみたいですね」と同じ様な事を言う。どういうことだろう、白鳥の天麩羅とは? としばらく頭を悩まして、ハッと気が付いた。雑誌「10 + 1 (テンプラスワン)」か! なるほど、デザインがよく似ている。天麩羅スワンそっくりだ。ゾケサ、ゾケサ。

 篆刻道具を買って家に帰る。実は、とうとう篆刻を始めてしまったのだ! 私は書がやりたくて、でも何故かテラダさんに篆刻教室にひっぱていかれ、篆刻教室でひとり書を習っていたのだが、周りの人達を見ていると、だんだん篆刻に興味が出てきて、やってみたいなーと、思うようになった。そこである時ポロッと、先生の前で篆刻をやってみたい、と口に出してみたら、「じゃあ、やりますか」と、あっけなく篆刻を始めることになってしまったのだ。

 しかし待ってくれ。篆刻とは、書画を極めた人が最期に到達する究極の芸術、と言われている。雑誌「サライ」が言うような「大人の嗜み」なんかであるはずがない。それは小先生やテラダさんを見ているだけで分かる。それを、そんな、書を半年やっただけ、画なんてやった事もない私がやるなんて…。

 それでも、やってみたいという誘惑に勝てず、始めてしまったのだ。問題は書の方だ。篆刻をやるにあたっては、篆書をやるのだが、私はまだ楷書がまともに書けない。むろん、俗に「楷書三年」といって、まずそこそこ形になるだけでも三年はかかる訳だが、うーん、せめてもう少し、なんとかしたい。せめて、書をやっている、といって疑われない程度にはなりたい。じゃあ、自分で臨書をやって修練すればよいのだが、ただでさえ時間がないのに、篆刻をやってしまったら、とてもじゃないが楷書を修練する時間など作れそうにない。どないしよ…。

 時間はいつだって足りない、なあ。

小川顕太郎 Original:2002-Mar-5;