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 Diary 2002・7月26日(FRI.)

古雅稚拙

 本日はじめて、篆刻を先生に非常に誉められる。が、その誉められ方というのが微妙で、まあ、味のある印を彫れている、というのがその理由なのだけれど、なぜ味のある印が彫れているかというと、それは下手だからだ。先生は私の印影を一目みるなり、「むむ!」と唸り、ためつすがめつしながら「こりゃ、ええ。こりゃ、ええわ」と何度も頷き、印影の横に丸をくれたばかりではなく、色々と筆で書き付けてくれた。「この何とも言えない稚拙さが、愛らしい」とか言って。そう、篆刻の理想は「古雅稚拙」なのだ。私の場合は、たまたまそれが出たに過ぎない。実際先生が言うに、これをもうちょっと上手く彫ってしまうと、面白くもなんともないものになってしまうだろう、との事だった。要するに、上手く彫れるようになって且つ、この「古雅稚拙」な味わいが出せるようにならなければならないのだ。たいていの人は、ある程度上手に彫れるようになり、面白くもなんともない印を量産して終わることになるという。こういった人達は、しょせん「ハンコ屋」どまりで、篆刻家ではないということになる。むむむ、私はいまだ「ハンコ屋」以前。誉められたからと言って、そうそう安易に喜んでもいられないのだが、それでもやはり、誉められると嬉しい。よってここにこうやってその事実を記したりする。

 帰りに「a little beaver」に寄る。前回の買い付けによって種類、量ともに増え、かなりいい感じになっている。特に私が気になったのは、オーストリア発のスーパーマーケット(名前失念)のグッズ達。影絵の小人のようなものがトレードマークで、かなりかわいい。色々と種類はあったのだが、とりあえず砂糖入れを購入。オパールで使ってみようかと思う。

 可能涼介来店。オイシンに「文藝別冊・白州次郎」をやっていた。「その代わり、100 字以内で感想を書いて、オパールのホームページに載せてよ。…そうだ、原稿料を出しておこう」と言って、可能はオイシンに 250 円渡していた。「400 字詰め原稿用紙で 1 枚 1000 円の計算になる。1 枚 1000 円も取るなんて凄いよ。ちくしょう。ちゃんと書けよ」と可能に言われ、オイシンは困惑気味。私も困惑気味。勝手にそんな話をまとめられてもなあ…。そうだ、オイシンから掲載料を取ろう。2 万 5 千円ぐらい。

 カンベさん来店。「『ベッカム』って、早口で 10 回ぐらい唱えて下さい」と言う。トモコが 10 回唱えたのだが、何の事やら分からず首を傾げていると、カンベさんはにやりと笑って、「『ベッカム』が『カンベ』に変わるでしょ」と言う。ドドーン!!

 本日、レディックビルに入っている 4 店舗で、これからの対策について少し話あう。みんな、それぞれ勝手に色々と動いているようだ。……ううーん、頭が痛いです。

小川顕太郎 Original:2002-Jul-28;