京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

Home > diary > 02 > 0214
 Diary 2002・2月14日(THU.)

空の穴

 本日もまたみなみ会館へ。『空の穴』(熊切和嘉監督)上映 & 主演の寺島進・熊切和嘉監督・音楽担当の赤犬・松本章の舞台挨拶を観に。お客さんの入りは結構よくて、空席はチラホラあるものの、最前列から最後列まで満遍なく埋まっていた。

 まずは映画上映。映画は…まあ、寺島進の魅力で救われているかんじ。といえば、言い過ぎかもしれないが、どうにも弱いような感じがした。描きたいことは分かる。ストーリーそのものは、よくある話だし、なにが描きたいのか、という事は伝わってくる。が、その事が説得力を持って描けている、とは思えなかった。話の要のひとつである「犬のエピソード」など、いかにも唐突でちぐはぐな感じ。やはりこういうのは監督の力量の問題なのではないか。しかし、熊切監督はまだ若いし、これは 2 作目という事なので、これは仕方のない事かもしれない。それはともかく、寺島進が主演という事で出ずっぱりなので、寺島進ファンは満足できるだろう。もちろん、ファンじゃない人にも納得させられるぐらい、寺島進は存在感がある。やはり寺島進はいいです。

 次に舞台挨拶。寺島進は、まるで映画の中から抜け出してきたかのように、そのまんま。つまり、かっこいい。口下手なかんじも、予想通り。いいかんじ。昨日観た「殺し屋 1」では、全身を鈎で釣られて、ブスブスと針を刺され、熱した天麩羅油を頭からかけられていたが、そういうのがなんとも言えず様になる、いい男。私は満足して映画館を出た。

 家に帰り、とりあえず買ってきた演歌のレコード、テープを一通り聴いたので、やはり森進一にしようと、ちょと声に出してみる。と、トモコが「うわー、やめてやめて! 凄く苦痛。下手が歌う演歌を聴くのは地獄。歌うのやめたら? 下手が強調されるし」と散々罵倒された。…そんなこと、分かってるっちゅうねん。しかし、歌わねばならないのだ。どないしょ…。

小川顕太郎 Original:2002-Feb-9;