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 Diary 2001・11月13日(TUE.)

 ショウヘイくんとオイシンと私の 3 人で帰っている時に、ショウヘイくんが「このあいだ食べた鯨の刺身、おいしかったー」と言ったのを聞いて、オイシンが「ええ? 鯨って、食べる事ができるんですか?」と言う。

 もちろん。そんなん、鯨の肉を出している所なんていくらでもあるやん。鯨料理専門店もあるし。「じゃあ、捕鯨は解禁されたんですか?」いや、あのな、商業用捕鯨はいまだ解禁されていないけど、調査用捕鯨は行われていて、その分の鯨肉が少しだけまわってくる。少ししかないから、値段は高くなる。「へー、鯨って、高いんですか」。何も知らんやっちゃなー。そりゃ、昔に較べたら、べらぼうに高いよ。昔は安かったんだから。日本人にとって、最も大切な蛋白源のひとつだったんだから。それが、アメリカの陰謀によって日本人から奪われて久しい!! 「はあー、またアメリカの陰謀ですかー、店主にかかれば何でもアメリカの陰謀ですねー」。……バカにしてんのか。「いやー、そんな事はないんですけどねー、でもアメリカは、日本の捕鯨を禁止して、何か得するんですかあー?」そりゃもちろん! 日本人から重大な蛋白源を奪っておいて、代わりに牛肉を輸入させてるんや! 「ガーン!! なるほど、そうだったのかー!! アメリカ許せん!!」……単純なやっちゃ。

 オイシンに対して行った説明は、ちょっと簡単に過ぎるけど、大筋ではその通りだ。副島隆彦からアメリカの真の支配者と指摘されているロックフェラーが、自らスポンサーとなって設立したシンクタンク「ローマクラブ」。ここが 1971 年に出した『成長の限界』という本の中で、捕鯨を「資源収奪型産業」と決めつけたのが、そもそも捕鯨禁止の始まりだという。この『成長の限界』という本は、マルサスなどを援用しながら、このまま人口の増加・成長が続けば、限りある資源を使い尽くして人類は滅んでしまう、と警告する、いわゆる環境保護運動の原点にある本と言われている。が、実際は、有色人種の国がこれ以上成長すると、白人の世界支配体制が揺らぐので、これ以上成長するな! という主張の込められた本なのだ。

 え? 深読みしすぎだって? そうかな。それじゃあ、なんでアメリカは、各国の(アメリカ含む)鯨学者が「鯨が絶滅の危機に瀕しているというのは、デタラメ。捕鯨は資源収奪型産業ではない」と結論を下しているのに、捕鯨禁止を押しつけるのか。IWC (国際捕鯨委員会)でも「捕鯨は問題ない」という結論を出しているのに、IWC に圧力をかけて、「問題はないけど、あることにして捕鯨は禁止」という無茶苦茶な通達を出させているのか。

 さらに、グリンピースをはじめ、過激な活動で知られる環境保護団体のバックには、アスペン研究所や WWF やローマクラブなど、ロックフェラーの息のかかった団体がいるのは何故なのか。こういった環境保護団体の過激派が、IWC の会議に乱入した時に、ソ連・ノルウェー・スペイン・アイスランドなどの白人捕鯨国には目もくれず、日本の代表団にだけ「野蛮人め!」と罵声を浴びせて、染料をぶっかけたりしたのは何故なのか。日本の旗だけが焼かれ、日本人の人形を首つりにして銛を胸に打ち込んだりするのは何故なのか。

 明らかな、人種差別ではないか。こういったことばかりやっているから、アメリカは*******! を受けるんだよ!(おっと、失言、失言)

追記
捕鯨運動について詳しく知りたい人は『日本沿岸捕鯨の興亡』近藤勲(山洋社)、環境保護運動全般については『動物保護運動の虚像』梅崎義人(成山堂)を薦めます。まあ、私もけっこういい加減な事を書くので、自分で確かめて下さい。ではー。
小川顕太郎 Original:2001-Nov-15;