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 Diary 2001・3月28日(WED.)

清作の妻

 京極弥生座に増村保造レトロスペクティブの 1 本、『清作の妻』(1965 年)を観にいく。これは中原昌也もお勧めの作品。日本のムラ共同体 VS 強烈な自我を持った美女、という増村的な主題が横溢している作品だった。

 この主題が次の年に撮られた『刺青』ではテレビ的な俗塵にまみれ品が落ち、私は未見だが 69 年の『女体』では、観た人達の意見から察するにナンセンスの極みにまで突き抜け、晩年に監修として関わったテレビドラマの『スチュワーデス物語』では、視聴者達にパロディとして戯画的に観られるようになってしまった。以上のような私的妄想的手前勝手な増村フィルモグラフィにおいて、この『清作の妻』は、前年(64 年)の『卍』をさらに一歩進めた重要作とみた! いや、まあどうでもいいんですけど。それにしても、村びと達に蹴りまくられる若尾文子は凄かった。清作の妄想シーンも凄いけど。

 スクリーンの向かって左端下が、スクリーンのすぐ手前にある非常出口を示す緑色のランプの光りを照り返して、ボウッと緑色に光っていてマイッタ。白黒映画なので、気になることおびただしいし、画面が暗いと何が写っているかも分かりづらかった。上映中はあれを消すわけにはいかないのかねえ。禁煙を示す赤いランプとか。確か他の国では消す所が多かったような気がするが…。

 可能涼介から電話。可能の家の側に NAM の事務所、というか溜り場が出来たらしく、そこに行ったら、柄谷行人の未単行本化作品『トランスクリティーク』をコピーして、そのコピーした紙を同じくらいのページ数の他の本に貼付けて作った自家製本が置いてあったそうだ。なんか面白いね。

 ここ数日寝不足で。明日は店が休みなので、ゆっくり眠りたいです。

小川顕太郎 Original:2001-Mar-29;