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 Diary 2001・3月19日(MON.)

命懸けの批判 2

サイゾー」の今月号を読んでいたら、圧力によって揉み消されたマスコミ上の話の特集をやっていた。

 マスコミの本来の重要な役割のひとつに、巨大権力の不正・横暴をチェックする、というものがあるが、マスコミ自身が巨大権力になってしまったいま、そのチェック機能が十全に働いているとは言い難い。といった話は横に置いといて、とにかく大小様々な権力を批判すると、批判された側はそれを正面から受けてたたず、とにかく側面から潰そうという動きをする場合が多々ある。暴力団や右翼団体を使った脅し、裁判に訴える(裁判というのは費用と時間がかかるので、フリーライターなどにとっては、たとえ勝つと分かっていても辛い。生活に響いてくる。)、賄賂を贈って懐柔する、様々な方面に手をまわして仕事が出来ないようにする、など。

 そういう圧力と闘っているライターの人達の話が載っているのだが、みんな大変だね。 例えば日本アムウェイとの裁判で勇名を馳せたジャーナリストの山岡俊介。かれはよく、暴力団に囲まれて何時間も「殺すぞ!!」と脅されるそうなのだが、暴力団にとっ ても殺しは割にあわないので殺されることはない、と言いきる。それでも「ただし、 人一人殺しても元が取れる数億円以上の利権(一応、業界では 2 億円以上といわれている)が絡むとこの限りではない」とのことだ。ううむ、恐い。

 しかし、山岡俊介も言っていたが、日本はまだよいほうで、外国ではマフィアの批判 記事を書いた記者は次々と殺されていっている。副島隆彦もよく言っているが、アメリカでは真の支配者・権力者について書くことは出来ない。書こうとした途端に殺される。

「『JFK』と『ニクソン』の二作は、アメリカの真の権力者たちがどこに潜んでいるかを、三割ぐらいは暴き立てた本当に危険な映画である」『アメリカの秘密』 メディアワークス

 三割ぐらいしか書けないとは!  そういえば少年犯罪について良質のルポを書き続けている日垣隆も、

「一人を十五人で殺した主犯格の少年が、あと二年ほどで出てくる。彼は、記事を書いた奴を殺してやる、と親に何度も伝え、少年刑務所のなかで私への憎悪をかきたてている。私の家族が狙われるかもしれない。」『偽善系 II』文藝春秋

 と書いていた。…うう ううん、日垣隆がんばれ!

 本日はショウヘイくんが大事をとってお休み。トモコも当然お休み。ワダくん、オイシン、私の三人で店をまわす。そろそろ疲れも溜ってきたが、が、がんばろう!

小川顕太郎 Original:2001-Mar-21;