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 Diary 2001・3月5日(MON.)

印刷ミス

 可能涼介から電話。通り魔に刺されて入院していた坪内祐三が、先日退院してきたそうなのだが、その坪内祐三から、文藝別冊の『赤軍』に可能涼介の名前があるがあれは何か意味があるのか、と尋ねられたそうだ。身に覚えのない可能は、多分単なる印刷ミスでしょう、と答えたらしいのだが、文藝別冊『赤軍』を持っていないためそのことが確認できず、「持っているか?」と私にきいてきたのだ。私は、持ってはいるが今どこにあるかちょっと分からないので後で調べておく、と答え、電話を切った。

 早速家の中をかきまわして目的のものを発見し、ページを繰ると、確かにあった。ページの下隅に、そのページの文章執筆者の名前が書いてあるのだが、本来なら「重信房子」とあるべきところに、唐突に「可能涼介」とある。うーん、変だろう、これ。まあ、それだけの話。

 ちなみに以前に少し話題になった「松田政男は果たして誰の原稿のミスを指摘したのか」問題だが、可能が改めて松田政男本人に確かめたところ、松田政男が無聊にまかせてミスを指摘したのは「吉本隆明」の方だったらしい ? つまり「埴谷雄高」というのは可能の勘違い、という訳だ。可能曰く「酔っぱらっていたのかもしれん、すまん」とのこと。

 確定申告も大詰めで、今日などほぼ徹夜で申告書をまとめた寝不足の頭で店を開け、働いていたのだが、あまりにも眠いので、早めに帰らせてもらうことにした。帰り道で、ワークショップレコードのナエムラさんに会う。「あれ、今日はお休みですか?」ときかれたので、いやちょっと寝不足なので早退です、と答えると、「もしかして確定申告ですか?」と言われた。その通り。ナエムラさんも「今から帰ってやらなくちゃ」と、資料のどっさり入った袋を見せてくれながら、溜息をつく。お互い、大変ですねえ。

 家に帰って、とりあえず熱いお茶でも飲もうと、やかんを火にかけたら、そのまま寝てしまった。はっ、と気がついて慌ててコンロの所にいくと、水が完全に蒸発して、やかんがカンカンに熱くなっている。火を消す。2 時間以上寝ていたようだ。危ない、危ない、と自らを諌め、この日記を書いた。

小川顕太郎 Original:2001-Mar-7;