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 Diary 2001・3月4日(SUN.)

リトル・ダンサー

 朝日シネマに『リトル・ダンサー』を観に行く。上映 5 分ほど前に着いたら、整理番号が 74。かなり盛況のようだ。前から 2 列目、真中から少し左寄りの席でみる。ババさんからかなり強力に薦められていたから、いいだろうとは思っていたが、うーん、素晴らしかった。いきなり画面に T-REX の『電気の武者』のアルバムジャケットが大写しになり、中からレコードが取り出され、針がのせられる。一度失敗したのち、曲がはじまり、マーク・ボランの声が…。

 主役のビリー・エリオットを演じたジェイミー・ベル、パンフレットでは江戸木純が『小さな恋のメロディー』のマーク・レスターみたいだと書いていたが、私はポール・ウェラーを思い出した。美形といってさしつかえない端正な顔の眉間に、常に皺がよっているところ(でもマーク・レスターもそうでしたね)。そんなビリーが、ジャムの『悪意という名の街』にのって踊り狂う、というより暴れまわるシーンには、アドレナリン大噴出で、もし客席が空いていたら私も確実に一緒に暴れただろう、と思う。

 それに、『悪意という名の街』は、ジャムがあからさまにノーザンソウルに対する愛情を吐露した作品として有名で、完全なモータウンスタイル。でもやっぱロックだけど。しかししかし、イギリス北部の炭坑街で、モータウン、ダンス、とくればこれはもうノーザンソウルの世界でしょう。時代設定があと 10 年むかしだったら、ビリーはウィガンカジノに通って、ナンバー 1 ダンサーとして名を馳せ、ウィガンカジノの閉鎖とともに割腹自殺。彼こそは真の『電気の武者』であったと、のちのちまで語り伝えられる…。

 なんだか変な話になってしまいましたが、これは必見の映画。そしてこの映画に感動した人は、京都で唯一のノーザンソウルダンスパーティー、3 月 9 日の「ソウルサバイバーズ」へ。すんません、宣伝でした。

小川顕太郎 Original:2001-Mar-6;