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 Diary 2001・6月11日(MON.)

最近のお薦め

 オパールに行って、『セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ』のチラシをトイレに貼り、サントラ盤をかける。このサントラ盤は、曲の大半がガレージ、というよりもうデス・メタルかグラインド・コアなので、なんかオパールの雰囲気がもの凄いことになる。お客さんも辛そうだ。そこにイワサキくんが来店。イワサキくんによると、『セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ』は、まったくお客さんが入らず、困っているという。なんという事だ、あのような素晴らしい映画を…。やはり『セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ』は正しかった。映画をめぐる環境は腐りきっている! 映画的不正者に死を!!

「やはり宣伝の仕方が悪かったんですかねー。何だか映画マニア向けの映画、っていうふうに宣伝しているみたいだし。」とイワサキくん。なるほど。それはもう勘違いもはなはだしい宣伝の仕方だ。これは万人が楽しめる映画ではないか。確かに、カルトと言われる監督の名前はたくさん出てくるが、ヒットした前々作『シリアルママ』には全米の殺人鬼の名前がズラズラ出てきたではないか。それでもヒットしたではないか。ハーシェル・ゴードン・ルイスよりテッド・バンディの方が有名だとでも言うのか? 要するに、そんな名前など知らなくても楽しめるという事だ。猛烈にお薦め!

『セシル・B ・ザ・シネマ・ウォーズ』では、ヒップホップもけっこう流れて、これがまたかっこよいのだが、なんとライムはジョン.ウォーターズが書いているという。

 まあそれはよいとして、ヒップホップといえばコモン。コモンの新作『LIKE WATER FOR CHOCOLATE』。むちゃくちゃカッコイイです! これは傑作だね。このアルバムではディアンジェロ、クエストラブ、ジェイムス・ポイサー、ジェイ・ディーがザ・ソウルクォーリアンズというユニットを組んで全面バックアップ。凄いです。クールでファンキーでジャジー、ソウルフル。いきなりフェラ・クティに捧げる曲で始まって、怒濤のようにかっこいい曲が続きます。ディアンジェロの歌っている曲なんか、『ヴードゥー』に入っていてもおかしくない感じ。これもお薦めです。

 さらに最近のお薦めの詩をひとつ。ちかごろ寝付きが悪くて、寝る前にお酒を呷ることが多いのですが、その時に小野篁のこの詩を吟じる事にしています。

「人更ねて少きことなし 時すべからく惜しむべし 年常に春ならず 酒を空しくすることなかれ」

 こう詠いながらお酒を飲むと、なんか美味しいのですね。お薦めです。

小川顕太郎 Original:2001-Jun-13;