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 Diary 2001・7月19日(THU.)

ウエナカさんの
誕生日

 久しぶりに大阪へ。7 月 20 日がウエナカさんの誕生日なので、店の定休日である本日を利用して、大阪でプレゼントを買い、夕飯を御馳走するためだ。

 何ヶ月ぶりかで京都を出たので、私の気持ちは開放感に満ちている。それに呼応するように、大阪の街はセールの最中で華やかな雰囲気をまき散らしている。が、我々は現在お金があまりない。だから私とトモコは、お互いを牽制しながら、ウエナカさんへのプレゼントを探すという羽目になった。

 ともすれば自分の服を買おうとするトモコを、私は牙を剥いて牽制し、レコード屋や古本屋に踏み込もうとする私を、トモコはボカボカと殴る。牽制し合うあまり、どちらにも関係ない店、例えばフィギュアの店などに入って、デビルマンを眺めたりする。虚しい。最初に満ちていた開放感も、そのうちギスギスした閉塞感に変わっていった。

 それでも私はなんとか中古 CD を 3 枚買ったのだ。トニー・リッチとナスとティディ・ペン。汗と涙の結晶だ。それに対して、トモコが私の目を盗んで何を買ったかは、分からない。礼儀として聞かない事にする。

 そんなこんなで、会社帰りのウエナカさんを迎えた頃には、私もトモコもすっかり疲労困憊しており、碌に口もきけない状態だった。かえって主賓であるはずのウエナカさんが、異常に気を使う。最近は焼酎党から日本酒党に戻った私は、甘い日本酒をグイグイ飲んで、疲れを癒す。癒えたのか? それは誰にも分からないのであった。

小川顕太郎 Original:2001-Jul-21;