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 Diary 2001・2月23日(FRI.)

雨・暇・ワダくん

 昼間はとても暑かった。店の買い物をして、その荷物を持って歩いていると、汗をかいてしまった。店に着いて、ワダくんに「暑いねえ」と言うと、ワダくんは「もうすぐ雨が降りますから」と答える。その言葉通り、じきに雨が降り始める。そのせいかどうか分からないが、今日は恐ろしく暇だった。

 ワダくんはいつも週末にしか入っていないので、ここまで暇なオパールははじめてだったのかもしれない。「雨が降っているからかなあ」「でも今日は給料日のはずですよ」「とはいえ 2 月だし」と、ひとりで自問自答を繰り返したのち、「もう帰りたいですねえ」と結論する。いや、帰ったらあかんって。無聊にたえず、店の裏に行って寝ていた。

 ノガミくん来店。映画は撮っているの? と訊ねれば、「どうも人となにかするのが苦手でなあ」と言う。「確かにノガミくんは協調性に欠けるね」「うん。まあ、オレは孤立の欲望が強いから。だからいつまでたっても人に認められない。」「えっ、ノガミくんは他人から認められたいの?」「ううううん、実はそういう欲望も希薄なんだなあ。だから協調性に欠ける」「ふうん、それでよく仕事が勤まるねえ」「だから、いつも遅刻して中国人に怒られる、の」。ノガミくんは新福菜館というラーメン屋さんで働いているのだった。

 帰りは、雨のなか車でワダくんを迎えに来たツバキノさんに、家まで送ってもらう。ありがとうございました。

小川顕太郎 Original:2001-Feb-24;