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 Diary 2000・11月10日(FRI.)

ソウルサバイバーズ

 今日の私は遅番だった。トモコとベッチは先に行っており、私とオイシンは、ワダくんと 3 人で大急ぎで店の片づけを済まし、コラージュに向かう。コラージュに着くと、イズミくんが廻していた。よし! キタアキくんの DJ に間にあった! と思っていたら、トモコがやってきてこう言った。

「キタアキくん、もう終わったよー。」

 な、なに!?

「バリトラかけたよー、バリトラ。」

 バ、バリトラ!

「ダニーハントもかけたよー。」

 いや、別にそれはいいんだけど。そうか、バリトラをかけたか。Bari Track 、通称バリトラ。ノーザンソウルの曲の中でも 3 本の指に入るくらい私の好きな曲だ。もちろん激レア。このシングルを、キタアキくんがロンドンでゲットしたらしい、という噂はすでにして拡がっていた。しかし、日本でかけたのは今日が最初のはずだ。悔しい。いや、別に悔しくないもーん。何故なら、12 月 22 日に神戸 OTO-YA で行われる「ノーザンヴォイス!」改め「Top of the World」にて、かけること必至だからだ。

 このイベントは凄いよ。何と言っても今回はケブ・ダージに加え、あのブッチがゲスト DJ でやってくるのだ。名実ともにノーザンソウル界ナンバー 1 の DJ 。すでに 2 回ほど東京に来ており、それに行った人々及びロンドンで体験してきたキタアキくん & マイちゃんの話を聞くと、とにかく凄い! 凄すぎて訳が分からない、との事。ま、分からないよね。だってこの人、世界で 1 枚しかない名盤というのをごっそり持っている人だから。

 前回東京に来た時にも、500 枚ほどシングルを持ってきたそうなのだが、これを資産価値に直すと軽く 1 億円を超えるらしい。まあ、ホントは資産価値なんかに直せないんだけれどね。本人が売らないと言えば、10 億出そうが、100 億だそうが買えないんだから。そして逆もまた真なり。この人達だって、まだノーザンソウルの価値がない頃に、タダ同然の値段で買いあさっていた訳だし。買いたいという人がいなければ、10 円の価値もない訳ですよ。資本主義の矛盾点が露呈していますな。なんてね。

 なんにせよ、ブッチの DJ を聞かなければ、一生耳にすることの出来ない名曲の数々が 12 月 22 日に神戸 OTO-YA で流されるのです。多少なりともソウルに興味がある人は、行ってみてはいかがでしょう。もちろん私とトモコは行きます。店を休んで。

 クラタニくんも、イベントの最後に「年末の『Top of the World』に向けて盛り上がりましょう!」と叫んでいた。そのクラタニくんがやってきた。

「いやあ、ケンタロウさん、今日はどうも有り難うございました。」

 いやいや、そういえばクラタニくん今日は会社帰りなんだろ? 大変だなあ。

「そうなんすよ。夜の 11 時半まで働かされていたんですよ。そして、明日は朝の 8 時出勤なんですよ。」

ええ! そしたら寝てる暇ないやん。

「そーなんですよー。もう、どうしたもんかと思いましてねえ。」

 が、頑張ってね。居眠り運転にだけは気をつけて。

 そして我々も家路についた。

小川顕太郎 Original:2000-Nov-12;